中編4
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ここ何処?

※多分、恐い系の話じゃないと思います。

不思議な世界を体験しただけですので、あらかじめご了承下さい。

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あれは、まだ小学生の頃だった・・・

朝、起きると誰も居なかった。

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隣の布団に寝ているはずの兄が居ない。

隣の部屋で寝ているはずの父が居ない。

布団だけは敷いてある。

トイレにでも行ってるのかと思ったが居ない。

そして台所へ行く。。。

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早朝からパート勤務の母だから、もう仕事に行ってしまったのかもしれない。

・・のだけど。

毎朝、きちんと朝食を準備していってくれているのに、途中だ。

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ガスが点けっぱなし。

味噌汁にはまだ味噌が投入される前の状態で煮立っている。

台所のガラス越しに外に目をやる。

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・・・・!!!

今、一体何時なの?

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今は、朝のはずだ。時間も6時位のはずなんだ。

外は、夕焼けのようにオレンジ掛かったピンク色の空。

こんな朝焼け・・見たこと無い。

気持ち悪い・・。

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フライパンの上の目玉焼き。

自分で皿に盛り付ければ済むのだが、いつもなら整えてある。

刻みかけの千切りキャベツ。。

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たった今まで、ソコには人が居たはずだ。

なのに、人の気配がまるでない。

不安に駆られ、裏の祖母宅へ向かう。

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布団に父が寝ていたら、台所に母が居たのなら

この『ピンク色』の朝焼けもキレイに見えるのだろう。

だけど・・

私の目には、禍々しい『ピンク色の空』にしか見えなかった。

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祖父母は、ウチより早起きだ。

6時には既に朝食も終わっている頃。

ガラッ!乱暴に玄関を開ける。

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・・・・・誰も居ない。。。

朝食の途中??

ご飯の盛られた茶碗、食べかけのおかず。

お茶は、湯呑みから湯気を立てている。

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・・人間だけが跡形も無く消えている・・

「おじいちゃん!!おばあちゃん!!」

大声で声を掛けながら家中を探す。

しかし・・居ないのだ。

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食卓のご飯茶碗を持ち上げてみる。

・・まだ温かい。

味噌汁も飲んでみる。

熱いほどの温度を保っている。

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・・なんなの?これ?どうなってんの?

開けっ放しにしてあった玄関から外に出る。

禍々しいピンクの空・・・。

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空からのピンク色は、鮮やかだ。

家も、木も、コンクリートもアスファルトも。。。何もかもがピンク色に反射している。

・・・おかしい。

庭に行く。

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小さい頃から飼っている賢い犬。

ウイングは??

・・いない・・か・・

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道路に出てみるが人の気配がまるでしない。

鳥さえ一羽もいない。

この世に、たった一人しか残されていないような焦燥感に駆られる。

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お隣の家を覗いてみる。

「おはようございま~す・・・」

玄関から、リビングが見えるのだが。。

テーブルには、やはり淹れたばかりであろうコーヒーがあっただけ。

コーヒーの香りだけが鮮烈だった。

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当ても無く、道路を歩き回る・・

普通なら散歩中の人や、体操なんかをしてる人がいるのに。

車一台走っていないなんて。。

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家に戻り、一人庭の隅に座り込んだ。

・・なんなの?

それだけが頭の中を支配してる。

手持ち無沙汰で、傍にあった石ころを掴む。

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足元に、『?』をたくさん石ころで書いた。

チョークが薄くなったような跡が残る。

こうしてても仕方ない。

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立ち上がって、お尻をパンパンと叩いて埃を落とす。

もう一度、道路に出たときに、ソレは空から見下ろしていた。

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真っ白な、眩しいほど真っ白な羽織袴(?)

よく時代劇に出てくるお奉行様のような格好をした男(?)

髪も真っ白。肌も真っ白。

凄みのあるイケメンだった。

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・・ありえない・・よ・・ね・・?

その男の姿は、山のように巨大なのだ。

家の前の道路、坂の下のほうに居るのに、見上げなければならないほど大きな姿なのだ。

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いくつもの家が、半分透けた男の体を通して見える。

・・これは・・夢??

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巨大な男の口は、面白そうに歪む。

・・・

クックックック・・

アッハッハッハ・・

アーーーッハッハッハッハ!!

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私は耳を両手で塞いで家に飛び込んだ。

誰も居ない部屋に戻り、さっきまで寝ていた布団に潜った。

笑い声は、まだ耳鳴りのように聞こえている。

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布団の中で丸くなって、耳を塞いだまま、どのくらい経ったんだろう。。

どうやら、泣きながら眠ったらしい。

ガサゴソと音がする。

人の気配だ!!

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私は、布団から弾けるように飛び起きた。

ちょうど、兄が起きて着替えようとしているところだった。

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兄が何か言っていたが、聞き取ることもしないまま台所へ向かう。

朝食は・・整っていた。

具材も、あの時と同じジャガイモとワカメ。

目玉焼きもキャベツやトマトが添えられてる。

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そのまま、祖母宅へダッシュする。

丁度、朝食を終えお茶を啜る祖父母。

「なに?慌てて??」

・・いや。。何も。。。何でもない。

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庭では、犬小屋の前でウイングがブンブンと尻尾を振っている。

『・・あぁ~夢見たんだ。きっと。』

もう、普通に眩しい青空が広がっている。

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・・・

ホッとしたのも束の間。

庭の隅に視線が止まる。

たくさんの『?』が書かれていた。

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夢じゃなかった・・・?

思わず道路に出てみた。

巨大なイケメンを探して。

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だが、いつもの見慣れた風景しか、そこにはなかった。

・・

一体、アレは?

私に何が起きたんだろう?

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今でも説明できない何らかの現象。

そして、今でも鮮やかな朝焼けは大嫌いだ。

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マガたん♪
コメ見て笑っちゃった~~wwwww

でね?やっぱ、怖かったのよ~~~(´;ω;`)
世の中に、ボッチほど心細いものはナイ!!!(断言)

けど、、マガたんの起きたら夕方。それも怖いよねぇぇぇ(((( ̄∀ ̄;)
恐ろしく眠って無断欠勤にでもなろうもんなら、即刻、クビ飛びますもんww
コエェェェエエエエ~~(@@;

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宵闇さま
いらっしゃいませ~!お目通し下さり、ありがとうございます(^^

恐いですよね・・何事も《過ぎる》のって。。
宵闇さんの「家族の暴挙」は、以前読ませて頂いたのですが・・
なんともウケてしまって、コメも何もアクションできずすみませんでした(^^;;

これから、私の他の話を読んで下さるとの事。
ありがたい・・と同時に、飽きたらポイしてくださいねww

他の作者様のページから飛んできて、沙羅さんのお話に辿り着きました!

異世界系は洒落にならないくらい怖いです(>_<)
私も赤過ぎる夕焼けにトラウマがあるので、そんな状況になったらパニック起こすと思います。

これから沙羅さんの他のお話も読ませて頂きます!

鏡水花さん

やっぱ、あの手の月は苦手ですか~~(。_。(゚д゚(。_。(゚д゚ )
ホント不吉な感じしかしないですもんね~~~~

新月・満月には、自分のパワーストーンの浄化やチャージをするんですが
イヤな色の時には絶対にやりません。゚(゚´ω`゚)゚。

もう二度と行きたくないので、何事かの時には、姐さん、お願いします(`・ω・´)>

うしろの百太郎…
イメージが浮かんで来ました(T_T)

麻呂眉毛の殿方ですね。

私も、赤い…と言うか、濃いオレンジ色と言うか、橙色?のお月様は本当に苦手…。
とても不吉です。

異次元の扉をチョイと開けてしまったのでしょうか…

そりゃ、トラウマになりますって(T_T)

もう行っちゃ駄目ですよぉ<(T◇Tll)>

何か有ったら、私がその麻呂眉の殿方に直談判に参ります(`・ω・´)>
沙羅さんみたく力はないですけど(T▽T)

鏡水花さん
いつもありがとうございます(*^^*)

パニックでしたよ~~~~だって、誰も居ないんですもん(><)
あの巨大なイケメン。。例えて言うなら『うしろの百太郎』に出てくるアレみたいな
感じでした・・。

今も、たまに月が赤いとか、夕焼けがやたら変な鮮やかな色をしてると
あの時の事を思い出してしまい、不安と焦りに似た、どうしようもないモヤっと感が
持ち上がってきます。

別の世界へ踏み込んだのだとしたら、戻れてよかった~~~
あんな世界は、もう二度と体験したくないですね(T◇T)

牡丹さん
いつもありがとうございます(^^

彼氏さんも似たような事があったんですね~
『裏の世界』ですか・・・パラレルワールドみたいなモノですかね??
祖母宅で飲んだ味噌汁の味も。。焼き魚の小骨も口の中に残っていて、ヤケに鮮明なのですが
どうなんでしょうか・・

不思議な事に変わりはないんですが、誰も居ない世界っていうのは・・
ものすごく不安になります。
あの体験が、なんだったのか、未だに理解できないままです、、。

怖い…付け忘れました(T_T)

そんな状況、焦りますねΣΣ(゚д゚lll)!
私ならパニックになっていますよ…ホント(T_T)
山ほど巨大なイケメンは、チョイと見てみたい気もしますが(⌒▽⌒)

でも、何事もなくて良かったぁ(*゚∀゚*)=3

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