長編7
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真夜中の訪問者~願い~

遠くで、おかあさんが呼んでる。。

『ミカ!ミカ!』って・・

今日もおかあさんが呼んでる。

『ミカ、今日はお天気がいいわよ~』

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ワタシは、一生懸命答えるの。

・・おかあさん。泣かないで。って・・

おかあさんは、いつも泣いてる。

だから泣かないで。って・・・

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ん~っと・・・

最初は何だったっけ??

そうだ!おとうさんをお見送りしたんだ!

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こないだね、パパとママから言われたの。

「ミカは、もうすぐお姉ちゃんになるんだよ。だから、パパとかママじゃなくて『おとうさん・おかあさん』と呼ぶように練習しようね。」って。

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なんだか、お姉ちゃんになるってコトが照れくさくて、なかなか呼べなかったな~

ずっと、パパ・ママって呼んでたもん。

でも、やっと<おとうさん・おかあさん>って言えるようになって嬉しかったんだ~

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「おとーさーーーん、いってらっさーーい」

うまく言えなかったけど、おとーさんは、手を振って応えてくれた。

「おかーさん?三輪車乗っていい?」

おかーさんは、いつもの優しい顔で、「気を付けるのよ~」って言ってくれた。

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こないだの、お誕生日にバァバが買ってくれた赤い三輪車。

コレをね、いっぱい漕ぐと気持ちいいの!!

今日も、いっぱい漕いで気持ち良くなるの!

ビューーーーーン!!

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そっから・・あんまり思い出せない。

おかあさんが、どっからか呼ぶ声がして。

ワタシは探すの。

あちこち探すけど、おかあさんが見つからない。

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今日も、おかあさんの声が聞こえる。

『ミカ。。』って。

すぐ傍にいるように聞こえるから、周りを見たんだ。

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知らないお兄ちゃんや、お姉ちゃんがたくさんいて

おかあさんが見つからない。

背伸びしてみるけど、おかあさん居ないや。

知らないお姉ちゃんが、ワタシに声を掛けてくれた。

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「ねぇ?どっから来たの?お父さんは?お母さんは?」

おかあさんの声がしたから・・

「おかあさんと来た」って言ったら。。

お姉ちゃんは、おっかない格好をしたお兄ちゃんに何か言って、ワタシの方を向いた。

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「お母さん、探してもらってるから大丈夫よ~(^^」って。

「見つかるまで、お姉ちゃんと一緒に居ようね」って。

お姉ちゃんが手を繋いでくれることが嬉しくて。

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お姉ちゃんのお友達もニコニコしてて優しそう。

「お姉ちゃん達とお化け屋敷だぞぅ~」って、楽しそうだよねっ!

楽しみで、両手をブンブン振り回した。

最初に声かけてくれたのは、沙羅お姉ちゃんだって言ってた。

お友達は、ヨシミお姉ちゃんだって。

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沙羅姉ちゃんは、ワタシを抱っこしてくれたり、高い高いしてくれたりしたんだ~。

お化け屋敷の中は、もっとコワイんだと思ってたけど、そうでもなかったかな?

「ほら、触ってごらん!」

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沙羅姉ちゃんの言うものを触ると、ブニュブニュしてて気持ち悪かった。

「これはねぇ、コンニャクって言うのよ~」

なんて言いながら、先に進む。

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ワタシは、何かにつまづいて転んだ。

階段みたくなってて、水溜り。

バシャバシャって水を蹴ったら、お姉ちゃんに叱られた。

「乱暴な事しちゃダメよ?作った人がいるのよ?」って。

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沙羅姉ちゃんの手は温かい。

おかあさんと同じくらい。

いっぱい沙羅姉ちゃんと遊びたいな~って思った。

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おかあさんの声が聞こえなくなって、寂しくなって・・

お姉ちゃん達の手を振り切って外に出た。

でも・・・

誰もいないんだ・・・

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おうちに帰る道は知ってる。

テクテク歩いて帰ってみたけど。。。

おかあさんは、ご飯を作ってる。

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『あ!ハンバーグ!!!!』

おかあさんに抱き付くけど、おかあさんは黙ってる。

いつもなら、「危ないから」とか言うのにな。

つまんないから、お部屋でお人形遊びしてた。

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おとうさんも、おかあさんも、『弟かしら~?それとも妹かな~』って言ってたし。

弟って、知ってる?男の子なんだよ?

妹ってのは、女の子なんだって。

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少ししたら、おとうさんが帰ってきた。

「おとうさん!お帰りなさーい!」

・・って言ったのに、黙ってる。

なんか、ミカ怒られることしたのかな?

いつもは、「ミカ~!」って高い高いしてくれるのに。

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おかあさんが、ご飯をテーブルに運んできてくれる。

ワタシもお手伝いしようと思ったけど、うまくお皿が取れないからやめた。

「ごはんよ」って、おかあさんが言っても、おとうさんは黙ってる。

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大好きなハンバーグだけど、なんだか食べちゃいけない気がして外に出たんだ。

おかあさん、ずっと泣いてたし。。

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お外に出たら、とっても明るくって

お月様が、こんなに明るいって知らなくて。

歩いてたら、お部屋がお月様よか明るいトコ見つけて入ってみたら、沙羅姉ちゃんちだった。

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お姉ちゃん、忙しそうだったけど、遊んでくれた。

お絵描き帳くれたんだ!買ったばっかりのクレヨンも!

お姉ちゃんが宿題してる間に、いっぱい絵を描いたの。

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宿題が終わったお姉ちゃんは、ワタシの絵を見て誉めてくれた。

「上手ねぇ~~」って!!!!

こないだ行った公園で遊んだ絵を描いたんだよ~

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沙羅姉ちゃんとは、いっぱい遊んだんだよ。

お姉ちゃんが大事にしてるピアノ?を触ったら

叱られるかな?って思ったのに、抱っこして教えてくれた。

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「ドレミファ・・」ってこうやるのよ~って。

お姉ちゃんみたく、手ぇ大きくないけど頑張ったんだ。

頑張ると、お姉ちゃんは喜んでくれる。

だから、いっぱい頑張ったんだよ。

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一緒にお歌を歌ったり、ダンスしたり。

お姉ちゃんが、尻モチついたときは、お腹痛くなるほど笑った。

照れくさそうにお姉ちゃんが「転んじゃった~」って言うと、なんかもっと遊んでくれる気がしたんだ。

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折り紙もね、教えてくれたの。

鶴。とか、小物入れ。とかカブトムシとか忍者もあった。

なかなか上手に折れないけど、お姉ちゃんは、いつも見ててくれた。

「こうすると、もっといいんじゃない?」とか言ってくれる。

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お姉ちゃんから貰った、お道具箱は、ワタシのお道具でいっぱいになってきた。

毎日、遊びに来てるからかな?

時々、お姉ちゃんがお部屋に居ない時もあるんだ。

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お姉ちゃんの、おとーさんかな?

いっつも大きな声で、ビックリしちゃう。

おかーさんを叩いたりしてて、お姉ちゃんは、いつもおとーさんを止めに行って、顔に怪我してくる。

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お姉ちゃんに声かけると、いつも「だいじょぶよ」っていうけど、だいじょぶなのかな?

濡らしたタオルで怪我したトコ冷やすお手伝いもしたよ。

お姉ちゃんは「ありがとね」っていつも笑ってくれる。

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おかーさんがしてくれるみたいに、髪結んでっておねがいしたこともあったんだよ。

でもねぇ、沙羅姉ちゃん、下手っぴぃなの。

いっつも髪引っ張るから、痛いよ~って言うんだ。

ゴメンゴメンっていつも謝るけど、おかーさんみたく上手に結んでくれないの。

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そんな事してても、すっごく楽しかったんだ。

でね?なんだか判んないけど、もうおウチに帰らなくちゃ。

って思ったんだ~。

いっつも、おかーさんも泣いてるけど。

いっつも、おとーさんもしかめっ面してるけど。

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・・・このおじいちゃん、誰だろう?

すっごく温かくて、頭を撫でてくれる。

「ミカ?おウチに帰ろう?ジィジが送ってあげるよ」

そう言ってくれる、おじいちゃん。

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おウチに帰りたいよ。って言ったら、すぐに連れてってくれるって。

でも、沙羅姉ちゃんにバイバイしてこないと。

おじいちゃんに、バイバイしてくるね。って言ったら、教えてくれたの。

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『そのお姉ちゃんに、こうやってごらん』って。

だから、おじいちゃんに教わったようにやってみた。

マンゲキョウって言うんだって。

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お姉ちゃんに、万華鏡を見せたらすごく驚いてた。

危ない!!って大きな声出してた。

・・お姉ちゃん。何を見たんだろう?

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外で、おじいちゃんが待ってるから、早くいかなくちゃ。

おウチに帰れるんだもん!!!

お姉ちゃんにバイバイして、おじいちゃんと手を繋いだ。

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すぐ傍で、おかーさんの呼ぶ声がした

「ミカ。。今日もいいお天気よ・・」

「お花がいっぱい咲いてるのよ」

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「お・・かぁさ・・ん」

おかーさんが驚いた顔をした。

また泣いてる。。

「おかーさん。泣かないで。」

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おかーさんは、もっと泣きながら、誰かを呼んだ。

そして、ワタシの手を握ったり、肩を掴んだりして。

「ミカ!!あぁ!!ミカ!!良かった!」って。

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息が苦しいな・・・

ワタシの顔には、なんかくっついてる。

風邪ひいたときのマスクみたいなやつ。

いっぱい息を吸う。

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お医者さんかな?

いっつも痛い注射する人が笑ってる。

おかーさんは、何回もお辞儀をした。

お医者さんは、ワタシの頭を撫でて出て行った。

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おかーさんがお辞儀をする時は、大切な方にするものよって言ってた。

お医者さんも、大切な人なのかな?

ワタシは、おかーさんに聞いた。

「沙羅ねえちゃんは?」って。

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おかーさんは、いつもよか優しい顔してる。

「サラねえちゃん?」

「うん。いっぱいあそんでくれたの」

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そう・・たくさん遊んでもらったんなら、お礼しないとね。

ん。ピアノ教わったの。鶴も折れるよ。

おかーさんに言うと、少し驚いてたみたい。

もう少ししたら、鶴、見せてねって。

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お約束の指切りげんまんしたら、急に眠たくなった。

見たことない戸がスーーーって開いて

おとうさんが入ってきた。

おとうさんも泣いてる。

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「おとーーさん・・」

おとうさんが、おかーさんの肩をポンポンしてる。

「ミカ。よく頑張ったな。エラいぞ」

ミカの頭も撫でてくれた。

すごく眠たくて、おとうさんの温かい手に、連れてきてくれたおじいちゃんを思い出しながら眠った。

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沙羅姉ちゃんと遊んだの夢だったのかな~~って。

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鏡水花さん
いつもありがとうございます!

あまりに切なかった思い出の欠片を集めての初フィクションでした。
親より先に・・が一番の親不孝。とは言ったものですね・・・。

不幸にしてやろう。ではなく、自分の意志とは関係のない所で先に旅立つ・・
親にとっては、なぜこの子が?なぜウチの子が?
どうして、この子だった?どうして自分じゃなかった?など様々な想いがあると思います。

フィクションの中だけでも、彼女を親元に命を持ったまま帰してあげたかったんです。

真夜中の訪問者の続編かと思いました。

本当…
こんな結末ならどんなに良かったか…(/ _ ; )

切ないですね…

子供が親より先に亡くなると言うのは、それだけで心が壊れそうです(T_T)

子供が幾つになっても、何人いても、変わらない…

まりかさん
Σ(゚д゚;)過呼吸まで!?
それは・・・たいへんですね・・

私も、胸騒ぎに従って、あの時何が何でも・・っていう事があったので。。
あと数分。あと1本。そんな状況は後悔してもしきれないですね。゚(PД`q。)゚。。

このフィクションを考えた時、『本当』だったら、すごくいいのに。
私との事は夢で済んでたらいいのに。
そんな風に思ってました。

本当に、こういう結末だったら良いのに。。。

小さな子供の事件や事故は、自分の息子と重ねてしまって過呼吸が出たりするので、辛いです。

ホントに、あとほんの少し時間がズレていたなら、とか、あとほんの少し長く手を握っていたら、あとほんの少し家を出るのを遅らせていたら、もっと違った未来だったかもしれないのに。。。っていう状況がたくさんですよね。。。

親御さんの気持ちを思うと、胸が苦しくていたたまれないです。

ひなをさん
お目通しくださって、ありがとうございます(^^

病院等に行って、小さな子供がおでこに冷たいアレ貼ってたりするだけで、胸が痛みます。
お母さんの膝枕で、苦しそうに息をしてるのを見るだけで・・辛いです。

兄は、看護師として見慣れた風景の様ですが・・
私には、どうにも切なくて飲み物を差し入れしたくなったりする衝動を抑えてたりします。
他人だろうと、血縁者だろうと、イヤですね・・。ホント。

出先で読むものじゃなかったです…
子供が死んだり怪我したりすることは、他人でも嫌ですね…
幸せな結末であればいいのに…と思います

牡丹さん
いつもありがとうございます(^^)

表現力の無さに呆れながらも、ほんとに、こんな結末であって欲しかったです。

幼い子供の巻き込まれる事件や事故、天災、人災。1つでも少ない世の中を願ってやみません。
その未来にあったであろう試練。幸福。道半ばで自ら諦めてしまうことのない世界。

だから、今日も私は願い続けます。願うことはエネルギーだから。平和な世界を願います。

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紅茶ミルク番長さん
いつもありがとうございます(*^^*)

《真夜中の訪問者》は、ノンフィクションですので少し切ないです。
お時間のある時の暇つぶしになれば幸いです(^^b

なんか途中少し胸がキューってなりました…。
助かってよかった!
沙羅姉ちゃんいなかったら…
時間あるときに『真夜中の訪問者』も見てこようと思います!

仲間さん
いつもありがとうございます(*^^*)

この度は、ツマランものをスミマセン⤵⤵

【ぶんさい】って、野菜かしら?位、持ってないですねぇ~
豊かな表現力が欲しいですわ( ̄▽ ̄;)

コレ、もしも【真夜中の訪問者】の子が一命を取り止めていたら。の空想話。
私との絡みは、ホントの事。

旅立ったのではなく、意識不明だったなら。の願いを込めて。

まーフィクションはハードル高いので、ノンフィクションに戻りま~す!

あぁ、そういう事でしたか・・・
子どもの視点で書いたフィクションなんですね

最近は私も他の方を見習い、面白そうなの書きたいな~とか思うんですが、やはり非常に難しいですよね
いやはや、文才あり~の等ないと、無理だなこりゃとか思っています。