短編2
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逆さまの男

まだまだ熱帯夜が続いてて、仕事で疲れてたのになかなか寝付けなかったから、姉貴とPCで動画見てたんだ。

親父とお袋はPCのある隣の部屋で就寝中。

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で、姉貴と動画でひとしきり笑ってからさすがにもう寝よう、ってなったのが確か2時半くらい。

PCとモニターの電源落として寝る支度してたら、今までは動画の音声で聞こえなかったのかわかんないけど階段を上り下りする音が聞こえた。

我が家は4人家族で2階に全員居るから階段を上り下りする奴がいるはずが無いのに。

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姉貴と顔を見合わせていると、ふと音がやんだ。

何だったんだ?と考えているとちょっと視線を外してPCのディスプレイを見た姉貴が小さく息を飲んだ。目は恐怖におののいていた。

何だ何が見えるんだ見たい見たくない怖い怖い怖い怖い!

でも何かに引っ張られるかの様に俺もディスプレイを見てしまった。

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そこにはボロボロに腐った肌で大口を開けて笑う男の顔が逆さまに映っていた。

そこで姉弟揃って気絶とか出来りゃ良かったのにそう上手くはいかなかった。

俺はディスプレイから目が離せなかった。

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…と、姉貴が急に今まで聞いた事も無いような声で叫んだ。目はある一点に向けられたていた。

姉貴の視線の先には姿見。その中には俺と姉貴、そしてその後ろには両手に靴を履いて逆立ちした男の姿が!

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さすがに俺も絶叫した。喉が切れるかと思うくらい叫んだ。

そこでようやく両親が起きてきた。部屋の戸が開いた瞬間男の姿はかき消えた。

その後は2人で大泣きしながら両親に事情したが、イマイチ信じて貰えなかったようだ。

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特に因縁があるような土地でもないし、何であんなのが出たのかわからないけど、とりあえず姉貴と俺は夜にPCをいじるのをやめ、姿見は処分した。

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正体不明なものほど怖いものはないですね。