短編2
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お客さん

僕のバイトしてるコンビニによく来る客がいるのですが、必ず決まって夜の2時に来るのです。

今年の始めから来はじめたのですが、真冬だと言うのにTシャツ一枚。でも、

いつも店にはいるたび、

『アッチーな。暑い。』

と、ブツブツ独り言。

確に顔を見ると汗だく。

いきなり菓子パンを持って来て『この中にサイボーグ 入ってんだろう?』とか訳の分からない事を

言い出します。

一昨日の事なのですが、

僕がバイトに向かうのに

バスに乗ったんです。

すると一番後ろの席に

あの客が大股を広げて

座って居るじゃありませんか。Tシャツ一枚で。

僕は、関わりたくないので一番前の席に座ったんですが、その日に限って乗客

が居ないのです。

すると例の客が何やら

ブツブツと独り言を・・

『あの野郎!糞が。』

『こっち向け!ボケが!』『殺しちゃうぞ!』て。

目的地に着き、降りる際に「一応会釈だけでもしとく かな。後で何かされたら 嫌だしな」と思い、

後ろを振り返ると、

僕の方へ足早に駆け寄って来るじゃないですか。

顔を見ると、目がカッと

見開き、口はにやけてて、《やっちゃうぞ!

やっちゃうぞ!》と口にしながら。

僕は恐怖の余り全速力で

バスを降り、逃げました。例の客も恐らく追っかけて来たのでしょう。

《はははは!サイボーグ

より早いじゃねえか》て、後ろの方から聞こえて来る。

暫く走ると声も聞こえなくなり、助かりました。

僕は昨日付けでバイトを

辞めました。

怖い話投稿:ホラーテラー 三毛猫さん  

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