短編1
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おかえり

私が中学生だった時の話です。

母と父は共働きで、学校から帰っても夜遅くまで1人でいることが多くありました。

ある日の朝私が学校に行く時に母が

「今日は早く仕事が終わるから、夕方には帰れるよ。」と言いました。早く母が帰ってくると夕食が早く食べれるので、私は嬉しく思っていました。

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その日の長い授業が終わり、部活もなくなったので、いつもより早く家に帰れることになりました。

玄関のドアを開けて、下を見ると母の靴がありました。そこで今日は母が早く帰ってくることを思い出しました。

「ただいまー。」

いつもは1人なので言いませんが、母が帰ってきているので言いました。

「おかえり。」

母の声がしました。

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私はそのまま自分の部屋に行き、服を着替えてリビングに行きました。ソファーで横になり、録画していた番組を見ることにしました。

そしてテレビを見始めて30分ほどたった頃、

「ただいまー。」

母の声がしました。

ビックリして振り返ると、母がスーパーの袋を持って立っていました。

「え?今帰ってきたの?」

「見ればわかるでしょ。」 

母はさっき仕事が終わって、スーパーに寄って家に帰ってきたらしいのです。

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私が帰ってくる前に家にいたのは誰だったのでしょうか。

今でも時々母の声がしています。

「おかえり。」

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