中編3
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走ってくる

music:4

私には

ストレス発散法として

夜のドライブをよくします

その時に遭遇したことを

書いてみたいと思います

遭遇した自分には

とても怖かったですが

駄文のため

怖くはないかもしれません

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日中は暑くなってきたが

夜は涼しかったその日も

夜のドライブをしに出掛けた

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なんとも気持ちよく

飛ばすでもなく

のんびりと

その日も走っていました

恋人から着信があり

イヤホンで会話をしながら

海が途切れ

月明かりに照らされた

長い道を畑道を

ひたすら走っていると

「あれ?なにしてんのかな」

800メートルくらい離れた

畑の真ん中に

こちらに背を向けた

その時間では

いるはずのない

小学3年生くらいの

男の子が盆踊りのような

踊りを踊っていた

日頃からお節介の私は

減速し声をかけるか悩み

様子を見ていた

そして

車を停車させた

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すると

その少年が

ゆっくりと

ゆっくりと

振り返ってきた

顔が見えるか見えないかぐらいで

全身に鳥肌がたった

music:6

その瞬間

「ひっ

あれは…」

気持ち悪さと嫌悪感

そして

自分が獲物である感覚

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私はアクセルをベタ踏みした

ブォーーー

けたたましい悲鳴をエンジンがあげる

重力が身体にかかる

登り坂を駆け上がる

下り坂を駆け下りる

カーブを猛スピードで曲がる

もう大丈夫か?

付いてきてないか?

バックミラーを見た

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いた

そいつは

こちらに向かって

ニタニタと笑いながら

走ってくる

「うわーーーーーーー」

私は叫びながら

もう一度アクセルを全開にする

全身に鳥肌がたち

あぶら汗が滲み出る

指先がハンドルを握り締め白くなり

アクセルを踏む脚が震える

怖い

怖い怖い

怖い怖い怖い

バックミラーには

走ってるヤツが見える

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どこまで追い掛けて来るのだろうか

Yに急いで連絡をした

出ない出ない出ない

出た

「もしもし?」

気怠い声でYが出た

「助けてくれ

変なのに追い掛けられてる」

Y「どこ?」

私「○△の漁港を抜けた先」

Y「そこか!

そしたらしばらく行くと

トンネルがあるだろ?」

私「ある」

Y「そこまで走れ」

私「どうして?」

Y「毘沙門天の神社あるから

結界があったはず」

私「分かった」

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車の後ろを

バンバンバン

叩く音が聞こえて

思わず振り返った

「ひぃーーーーー」

私は悲鳴をあげた

ガラスに

ニターーッと

顔が張り付いていた

「見んじゃねぇ」

Yの怒鳴り声で我にかえる

Y「今から経を唱えるから

お前は真っ直ぐ前だけ見て走れ」

バンバンバン

その間も窓を叩く音が聞こえている

登り坂を

駆け上がる

下り坂を

駆け下りる

カーブを

猛スピードで曲がる

車体が

傾き

浮き

全身に重い重力がかかる

電話ではYのお経が聞こえる

しばらく走ると

トンネルが見えた

Y「大丈夫だ

そこから先はヤツは通れない」

music:5

トンネルを入ると

バンバンという音は聞こえなくなった

Y「車止めていいぞ」

私「あれはなんだよ?」

Y「あー

影鬼って知ってるだろ?

ありゃね

ガキだな!子鬼だよ

鬼はよ

それぞれ遊びをしたりすんだよ

走り鬼は鬼ごっこ

隠れ鬼はかくれんぼ

影鬼は影踏み

俺はそう呼んでる」

私「なに?

遊ばれたの?」

Y「そだな

影踏みして遊ぼうとしたんだな

でも車内のお前の影を踏めないから

あいつの負け」

私「そう

じゃあもう大丈夫か」

Y「ただな?

言っとくことがある」

私「何を?」

Y「気を付けろ

戸は3回叩かれる

2回は守られる

最後の1回は入られるぞ」

私「家来んの?」

Y「たぶんな

探してくるぞ」

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何日かして

夜中にけたたましく

玄関を叩く音がして

目が覚めた

1回目

2回目が来る前に

Yに頼み込んで結界を張ってもらい

来なくなった

トンネル抜けた先で

振り返った時に

物凄く怒りを露わにした

子供がこっちを睨んでいました

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