中編5
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ホテル

私と娘、妻が、妻の実家である1200km先の田舎に帰る時の出来事です。

1200kmを一気に走ると車で12時間かかります。

私一人の運転ではこの距離と時間をこなすのが無理でした。

仕方なく半分の600kmのところで1泊して帰省することになりました。

680kmぐらい行くとある町に到着しました。

時刻は夕方6時ごろでした。

ホテルを探しましたが

この時期は金曜日から連休でどこのホテルも満室でした。

モーテルも空きが無く探しつかれたころ、

一軒の大きなホテルが目に飛び込んできました。

運転に疲れていた私はホテルに駆け込み、

フロントで「小さな部屋でもかまわないから一晩泊めて欲しい」と頼みました。

すると最初は「空き部屋は無い」と言ってましたが熱心に頼むと、

支配人に聴いてくるというと、フロントの係りは居なくなりました。

10分ほど待ったでしょうか?

支配人らしい人が現れ「一部屋空いている。一晩泊まるだけならいいだろう」ということになり、

料金を聞くと500B(1500円ぐらい)と言う事でホテルの大きさからすると、考えられない値段でした。

私は財布からお金を出し支払い

早速車に待たせていた妻と子供を連れに行きました。

上さんに値段を言うと「きっと汚い部屋だろう」と疑ってましたが、

私が「一晩車の中はいやだろう、」と言うと子どもを連れて車の外に

出ました。わたしはボーイを呼び、荷物を運びだしました。

階は5階の角部屋でした。

「500Bで角部屋これはラッキー」と私は心の中で思いました。

しかしボーイが部屋の1m手前まで来ると荷物を廊下に置き、

引き上げてゆきました。

私は「チップはいらないのか?」と叫びましたが、

ボーイはエレベーターでさっさと引き上げて行きました。

私と妻は置き去りの荷物を持ち、部屋のドアを開けました。

その途端、部屋の中から冷たい風が吹いてきて、

私たちはエアコンがもう効いていると思い込み喜びました。

子供は中に入ると、ベットに上がり騒ぎ始めました。

部屋は意外と大きくシャワーはバスタブがあり、

あの料金で本当に良かったのかと疑るくらいでした。

部屋の中にはロッキングチェアーがひとつおいてあり、

お茶の道具やポット冷蔵庫には色々な洋酒が入っていて、

壁にはすごい壁画にも似た絵が大きく掲げられてました。

私たちはすごく豪華な気持ちになりました。

しかしこの部屋のどこにもエアコンが無いのです。

この部屋の冷たさは、どこから来るのか不思議でした。

シャワーを浴びて下のロビーにあるレストランに

夕食を食べに3人で出かけました。

レストランに着くとウエイターが出てきましたが、

私達が座ると部屋のNOを聞いてきました。

答えると、オーダーを聞くなり顔色を変えて急いで引き返しました。

食事も終わり引き返すと、眠気が襲ってきました。

しかし、ベットはシングルで狭く一人寝るのがやっとでした。

子供とかみさんは床に毛布を敷き寝ました。

私は一人ベットで寝ました。

運転の疲れもありぐっすり寝込んでしまいました。

何時間寝たかわかりませんが私の右足首をつかむ手がありました。

小さく子供の手です。

私は寝ぼけて、

思い切り右足を振りつかんだ手ごと右端の壁に飛ばしました。

私は目が覚めて、自分の子供を足で飛ばしたのではと思い

いきなり起き上がりました。

そして下を眺めると下では子供とかみさんがすやすや寝息を立てています。

私は、誰が私の右足をつかんだか確かめるべく

ベットの右端によりそっと下を覗き込みました。

下には小さな真っ黒な影と顔には白目をむいた、

少女がこちらを見て笑ってるではありませんか。

私は驚きベットの左端によると端を踏み外して、床に転げました。

外はいつの間にか、雨と雷が鳴ってました。

雨は窓に当たり、「こんこん」と音を出してます。

私が転げた勢いで上さんが目を覚ましました。

「どうしたの?とロッキングチェアーのほうから声がしました。」

声の方を見ると黒い陰がこちらを見てました。

先ほどの小さな影と同じように、白い目に歯をむいて笑ってました。

私は、身動きできなくなりました。金縛りです。

10分ぐらいたったでしょうか?

子供がミルクを欲しがり泣き出しました。

それと同時に金縛りがとけ上さんが床の方から起き上がりました。

私は怖さで真っ先に電気を点けました。

上さんはミルクの支度をするため、お湯をポットで沸かしました。

私は雨音が激しくしてるので外を眺めるべく、カーテンを開けました。

しかし窓がありませんカーテンの外側は壁で両脇も開けると壁でした。

カーテンがあるだけでこの部屋には窓がないのです。

雨音と雷の鳴る音、それは確かに壁の向こう側です。

しかしガラスに当たる音がしています。

妻もそれには驚きこの部屋の異常さがわかったようです。

二人して顔を見合わせた その直後。

誰も座ってないロッキングチェアーが揺れだしました。

妻も私も驚き「早くこの部屋から出よう」と荷物をまとめました。

私は眠っている子供を抱え、エレベーターに向かいました。

妻は荷物をまとめ、私の脇に付き添ってました。

エレベーターに乗ろうとした時です。

追い討ちを掛けるように今まで居た部屋のドアが開き、

ドアからあの影が出てきました。

黒い影は長く伸びて、私たちに近づいて来ます。

エレベーターは遅くその影が私の足元40cmぐらいに迫った時に

戸が開きました。

私たちは急いでエレベーターに乗り、下に移動しました。

エレベーターの中までは、影は着いてきません。

1階のロビーに着くとフロントに鍵を渡し

フロントの停止するように言っている叫びも聞かず、

駆け出して居ました。

外に出ると大雨のはずが全然雨が降ってません。

あの部屋だけが雨だったようです。

車に子供と荷物を着けると、車をゆっくり走らせました。

ホテルから車が遠のき始めた時、気になり遠のく車の中から

ホテルを見ました。そして

今さっきまで居た5階の角部屋を眺めて驚きました。

窓があるのです。

カーテンは私たちが半部開いた状態で電気が点いてました。

私はかみさんに車を止めて確かめるように聞きました。

「確かに窓は無かったよな」と言うとかみさんは振り向き

もう一度確かめました。「ア、無いはずの窓がある。」そういうと

後は無言のままでした。

霊感の無い妻にも見えたという事は、「すごく強い霊だったのか?」

と思うと逃げ出してよかったと思いました。

後の600kmを眠気も覚めた状態で運転して帰郷しました。

休日なのに安い料金で部屋が空いている。

こういう部屋には何か因縁があるという事を経験しました。

もう二度とあのホテルには行く事は無いと思います。

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あんみつ姫さん
日本は雨ですか?
タイも毎日、雨が降ってます。
もうそろそろ乾季には入りますが
だんだん、地球もおかしくなってきてますね
あんみつ姫さん私の書いたもの全て読んでくれてる様で、感激です。

ロビンMさん
感想ありがとうございます。
怖いを着けてくれるよりもうれしいです。
怖いを着けてくれた人にひつれいかな
ロビンMさんやよもつさんやあんみつ姫さんや紅茶ミルクさんの話しは私のこれから書く物に対して参考になります。

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ネタバレ注意

に、兄さん!長旅お疲れ様です。怖かったです…ひ…