中編4
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嵐山

嵐山

嵐山は美しく京都の中でも、一番の名所である

中でも,渡月橋を背景に嵐山がたたずむ姿は

情緒があり、美しいいくつもの絵や写真で紹介されている

しかし地元に古くから居る住人は、嵐山や渡月橋には近寄らない

という習慣じみた慣わしがあるという。

夜になるとこの橋をさまよう様に

行き来する怨霊がいるという事を知っている。

私は京都に大学時代の友達が居て遊びに行った。

京都駅に迎えに来ていた友達は、私の京都入りをそれは喜んでくれた。

京都市内や祇園や色々なところを回ったが、

嵐山だけは友達の案内から外れていた。

友の家に着くと旧家らしいたたずまいで何代も家を引き継いだ

様子が偲ばれた。

私は夕食の時間今日色々回ったところの話を話題にした。

友の母も父もその話に喜んで答えてくれた。

私は話の合間に「嵐山」の話を持ち出すと

一斉に他の話題に切り替えた。

どうしてだか訳がわからないまま、他の話題に私は載せられた。

友と二人だけになると私は「嵐山」のことが気にかかり

友にその話を持ち出した。

すると友は「昔から京都に居る人は嵐山には怨霊が居て

近寄れない因縁の場所」と教えられていると話してくれた。

渡月橋のあたりには、未だに亡霊が出ると話してくれた。

もう何百人の人が呪い殺されている事も話してくれた。

その話を聞いた私は興味がわいてきて、一人で出かけることにした。

渡月橋まではタクシーで20分ほどであった。

渡月橋の端に来るとみやげ物や食べ物やが渡月橋界隈にならび

何のへんてつも無い観光地に見えた。

渡月橋を徒歩で渡り始めると川風が流れ心地よかった。

しかし橋の中間まで来ると私は頭痛とタチクラミを覚え

その場で、うずくまってしまった。

何時居たのか判らないが

近くに居た地元の人だろう老人が駆け寄ってきて、

うずくまる私を支えてくれた。

「どうしたんだ?気分が悪いのか?」と聞かれ

「頭痛と立ちくらみがして」と答えると

老人は「近くに私の家があるそこで休んでゆけばいい」

と言うと、私の脇を抱えて橋を渡り

道が両脇竹林の道を行くと老人の家であろう

門をくぐった。

家は旧家で瓦葺の屋根に白壁のたたずまいの家だった。

老人は一人暮らしらしく、家の中は乱雑に片づけが終わらない

急須やご飯茶碗が食台の上に置き去りになっていた。

私は老人の家に入るころには頭痛も治まり、立ちくらみが少し

するような状態だった。

私は老人に向かい「見ず知らずの私を助けてくれて有難うございます。」

と言うと頭を下げた。

すると、真っ白な短い毛の頭をかき照れくさそうだった。

老人の入れるお茶を縁側で飲み、日の暮れ掛かる竹林と山を眺めていた。

落ち着くと私は挨拶をして家を出た。

少し歩き始めると、竹林の中の家を振り返った。

そこには先ほどお茶を入れてくれた老人の家は無かった。

驚きで帰りの道を急いだ。

あれが噂の亡霊と思うと、私は怖さより久しさを感じた。

そして渡月橋の上まで来た。

夕日が落ち始め、あたりは暗くなり街灯が所々点き始めた。

渡月橋には河の流れる音と時々光る川の流れが見えた。

帰りのタクシーを拾おうとして橋のはじで待ってると

橋の向こうから迫ってくる黒い影が見えた。

私は、「まさか亡霊」と思いきや近づいてくる影は

明治時代を思わせる人力車が近づいてきた。

人力車はちょうちんをぶら下げて、暗くなった足元を

照らしながら、ゆっくりと近づいてきた。

珍しいものが見られた。この橋の情景にマッチしていると思い

カメラを出すと連続でシャッターを押した。

一歩一歩の走りに、ちょうちんの明かりが揺れて

事情あふれる光景でした。

私の目の前を人力車が通過した。

乗っている人を見ると昔ながらの結い頭にカンザシをつけた

若い女性でした。

車の引き手はおじいさんです。この老人にあの力強い

走りができるのはやはり鍛え方が違うと思い

通り過ぎてゆく姿を見送った。

その姿を思い出すと先ほどの家に居た老人の姿が重なった。

欄干の脇でたたずんでいるとタクシーが近づいてきた。

私はタクシーを止めて乗り込み、友達の家に向かった。

タクシーの中では、先ほどの人力車の事を運転手に話した。

運転手は2つ返事で聞いていたが、おかしなことを言い出した。

「お客さん人力車を見たと言いましたが、渡月橋の向こう側は今工事中で

車は通れませんよ」と言うと、「人力車は別か?」と言い換えて

運転手は話し終えた。

そうこうしてるうちに、車は友達の家の前に止まった。

料金を払い降りると、友達が待っていた。

「渡月橋は楽しかったか?」聞かれ老人の話をして

人力車の話をしたとき、おばさんがその話に加わってきた。

「竹林の向こうは、確か何も無いはずだけど。」「見間違えたんじゃない。」

「土地勘がないから仕方ないか?」と言うと

奥に消えて行きました。

私は友達に人力車の写真も撮ったと言うと「早く見せて」と言われ

まだ、5枚ほど残っているフィルムを巻くと近くの写真屋に現像を頼んだ。

そうして、次の日には別の場所を案内してもらい

帰る日を迎えた。

写真屋で現像して出来上がった写真を写真屋の人と

確認を行った。

最初の写真は綺麗にとられていたが、後になり渡月橋付近の

写真になるとフラッシュを炊いたにもかかわらず、画面が暗く

橋のランカンや橋の中央には、人魂のような炎が写っていた。

そして、人力車の写真はボロボロの木車に乗った老婆と

それを引く老人が写っていた。

老人はこちらを見て、笑っていた。

木車の上の老婆はこちらを見てにらみつけるような

目つきで見ていた。

周りには火の玉が飛んでいた。

友と私は唖然としてその写真を眺めていた。

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のんさん
京都の人なら大概しってますよ。
あの、必殺仕事人の舞台で、受けおうと
必ず誰かが、とつきばしを通り、仕事にゆく

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ネタバレ注意

ロビンM太郎殿
難しいです。
私の実家にあります。たぶん。色々な心霊写真と言えるか判りまんが
保存してあります。
帰国したら、ぜひ持ってきて見せます。
帰国の折には、中華料理かラーメンご馳走してください。
お金が無いので、あまりうまい物タイでは食べていません「笑」
今は子供の念写が面白くて時々撮らせてます。
このサイトにも写真載せましたよ。
私の後姿も、死んだ猫も、念写も
見て下さい。正真正銘トリックなし「トリックできない。)

兄さん、その写真是非拝見したいです…ひ…