中編4
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ドン・ロドリコ

ドン・ロドリゴ

あなたはこの名前をご存知ですか?

おそらく知らないと言う人がほとんどでしょう。

そんなあなたの為にご説明いたします。

ドン・ロドリゴとは千葉の御宿町にある塔です。

まずはその塔の話をしましょう。

あるスペインの人物ドン・ロドリゴと他の乗客を乗せた船が沈みました。

その後彼らは必死で泳ぎ、千葉の御宿町へと泳ぎ着きました。

あまりにも体の冷たい彼らを日本人は目撃し、その日本人達

は低温火傷を防ぐためにも、自らの服を脱ぎ身体の体温で暖めた。

そしてドン・ロドリゴの人々は生きることが出来ました。

このお礼の塔がドン・ロドリゴと言われています。

何とロマンチックな話でしょうか?

ここから怖い話などないように思えます。

もちろん私もそうでした。

これは実話です。

ドン・ロドリゴという塔も実在します。

そしてこの体験も実在します。

私には双子の妹がいます。

妹は霊感が強く、部屋でもこの世のものではない何かを見たと言っていたこともあります。

実際にこのサイトにもこれと同じネームでその出来事を投稿しています。

そんな双子と例のドン・ロドリゴに散歩に行った話です。

ドン・ロドリゴに行こうと思ったきっかけは親がここには行くなと念を押されたからでした。

まぁ、ご存知の通り、行くなと言われて行かない輩が一体どこにいるのでしょうか?

もちろんいません!!

今でも行って良かったとおもっています。

確かに怖い体験でした。

しかし人生に1度とない、そんな体験をできたのですから。

トンネルを抜け、長い長い人気の無い坂道を歩くとやっとのことで塔が見えてきます。

そこから見る景色は絶景!!

目の前にはサンサンと輝く海!

そしてそれを囲む森

のんびりの鳴く鳥達

心が洗われるようです。

しかし問題はその景色の180度後ろにある左側の細道。

行きで来た道とは違う道です。

その道こそが親の禁止されていた細道。

行かないわけがありません!

二人で絶景と自然あふれる空気を堪能した後、細道へと向かいました。

30段ほどある小さい階段をおりて目の前をみた私。

一気にテンションが凍りました。

目の前にはあかる様に真っ暗な道…というより穴

それくらい暗い先の見えない道でした。

何よりも異様な空気。

霊という存在の恐怖を感じた方なら分かる。

もっと言えば霊という恐怖を感じた事のない方には分からない、何とも言えない危機感と恐怖。

それが予想よりも遥かに早い段階でやって来ました。

かっこ悪いですが気づけば隣の妹を置いて階段を駆け上がっていました。

まぁ、妹も無我夢中で逃げたようですが…。

そして姉妹会議。

え。なに今のみ、みた!?

興奮気味の妹。

み、みた!?何あれ?やばくない?穴!?

またまた興奮気味の私。

え?なに?どんな感じした?あたし霊って感じ!!

私も!てかすごくなかった??

そして何分か盛り上がった後

もう一度あそこへ行くか行かないかと言う話になりました。

いこうよ!チャンスだもん!写真だけでも撮ろう!

そう言って首からぶら下げているスマホを掲げる妹。

正直ここで妹がいかないと言っていれば100%行きませんでした。

だって結構もう恐かったので。

でも姉の私が怖いなんて口が避けても言いたくなかったのです。

あぁ怖い

その時はほんとに怖かったのです。

おそーるおそーる、ゆっくりと階段を降りました。

やはり穴は佇んでいます。

パシャ!

うわ!

妹が早速写真に収めます。

よし。帰ろう。

私は写真も撮ったので任務完了!と思っていたのですが妹はドンドンと穴に進んでいきます。

え?

ちょ?おい!?N子?(妹の名前)

足を踏み出して手を前に出したつもりでした。

でもなんとここで金縛り

金縛りが初めてのわたしはただ焦り、そして双子がどっかに行ってしまうのを恐怖に駆られながら見ていました。

それ以外は何も余裕がなく、ただただ立ち尽くすだけの私。

その間に妹はズンズン、ズンズン。

すると急に妹が立ち止まるとこっちを見ました。

次の瞬間、ダッシュで私へかけてきます。

え?

パーーーーーン!

平手打ち。

いったぁぁああー!!

しかも結構本気。

あまりの痛さに涙目私を連れて妹は階段を駆け上がりました。

そして人が何人かいる場所まで無言で恐怖と痛さで泣きじゃくる私を連れて走りました。

周りにジロジロ見られたところで妹は事情を説明しました。

ごめん。騙された。

あたし、A子(私の名前)が前に歩いていると思ってついて行った人が違った。

とにかく違う何かを追ってた。

向こうがA子に似せてたからA子と同じ服着て同じ身長で同じ髪で…。

でも違和感があって違うって。

そんでなぜか後ろ振り返ったらあんたが口が半開きで真っ青になってなんか言ってるからとりあえず思いっきり叩いて連れてきた。

つまり要はN子をあの世かなんかに連れて行くために私のふりをした霊。

穴に引きずり込むつもりだったのか?

しかし偽物の霊を見破った双子よ!

さすが双子だねー(ノ´∀`*)

と二人で喜びました!!

ちなみにその穴は(怖いので今度は家族を巻き込んで)行きましたが穴もなく暗くもなく普通の道でした。

これがまるで嘘のようでほんとに起きた怖い話です。

いゃあ、ホントにあるんだね。こんなことが…。

この話を信じるか信じないかはあなた次第です!

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想いの集まる場所は何が起きても不思議じゃない
・・・と思う(°Д°)その後は特には身体やメンタルに問題はなかったのかな?

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