短編2
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ヌシ

昔、祖母の家の敷地内にあった結構広い竹藪に、とんでもなく大きな蛇がいたんです。

大きめなニシキヘビを、更にもうちょっと大きくしたような感じで、アナコンダとまではいきませんが、間違いなく大蛇と呼んでイイ生き物でした。

ジメジメした日になるとニョローと顔を出すんです。初めて見た時、私は小学生だったのですが、かなり驚きました。飲み込まれてしまうのでは?!と心配で、恐くて。

でも祖母をはじめ、ご近所さん方々も(ヌシだから〜)とか(村の守り神だから〜)などと、居て当たり前に受け入れていました。

そんなある日、竹藪に白い着物の男性が佇んでいたんです。昔、と言っても、そんな大昔の話じゃありません。どう考えたって(真っ白の着物)なんて、おかしいと思いました。

長めの黒髪をひとつに結んだ後ろ姿。幽霊かと思ってジーッと見つめていると、突然、男性の体がクネっと、S字に曲がったんです。そして、地面に倒れた瞬間、ヌシ(大蛇)の姿に!

その後、大蛇は重そうに長い体をくねらせて竹藪に消えてゆきました。

昼間だったので夢でも幻でもありません。でも、何か、とてつもなく縁起の良いものを見てしまった!と、思い込む感動から、慌てて祖母宅に走り、手振り身振りで説明したんです。そしたら…

(ありゃー、悪いことの前兆だねー、そりゃー)と、祖母が苦笑い。実は若かりし頃、祖母も人の姿に化けた大蛇を見たそうで、その後、すぐに良くない事が起きたとか…。

でも、見てしまったから悪い事が起きるのではなく、気をつけなさいよ〜と、予告らしいのです。

私の場合は、あの後すぐに両親が離婚しました(笑)笑い事じゃないですが、予告されても夫婦の仲はどうにもならなかったり…。

人に話すと(絶対話をつくってる!)とか言われますが、やけに長生きの生き物って、絶対不思議な力が宿っている!と、個人的には信じてます。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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