短編2
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すみません・・・

私の仕事は病院勤務だが、最近は専らパソコン業務である。

1日、一人黙々とパソコンに向かう。機械を操作するパソコン机、後ろは壁を隔てて更衣室兼荷物置き場。その横隣が出入り口となる。

つまり、扉を開けるとに背を向けた状態で作業している。

「あ~、肩凝るなぁ…」

腕を目一杯上に伸ばし、椅子の背もたれごと背中を反らす。肩をぐるぐる回しながら、自動操作を見守る。設定さえしてしまえば、あとは見守るだけである。

・・・と、後ろから恐る恐る様子を伺うように声をかけられた。男とも女とも判断しづらい弱々しい声だった

「すみません…」

たまに、部屋がわからず迷子の患者さんが入ってきたり…事務員さんが来るので、その類いだと思い振り向く前に「はい、何でしょう?」と反射的に答えた。

・・・応答がない。

振り向くと重い扉は閉まったまま、誰もいない。確かに、聞こえたんだけどなぁと思いながら作業に戻る。

「すみません…」

また、声をかけられた。今度は振り向きながら「はい、何でしょう?」と答えるとやはり扉は閉まったままだ。念のため、扉の外を確認してみたが廊下には他の検査を待つ人が遠くに座っているだけだった。時間はある、今度は扉に向かい合って座った。

「すみません…」

!!!?

後ろから声をかけられた。

後ろはパソコン机、その奥は検査室。現在検査真っ最中なので厚い扉と壁越しでは、声は届かない。検査前にブザーを渡すくらいだ。

(これは・・・気づかない振りをすれば良かったのだろうか)

少し後悔しつつも、作業を続けた。その間も間をおいて聞こえる

「すみません…」

検査を終えて、控え室に戻る。控え室出入り口には患者さんが検査伝票を出す窓口がある。よく、伝票を出す第一声は“すみません”だった。

「すみません…」

「はぁーい!」

ソファから立ち駆け寄ると、誰も立ってはいなかった。何なんだ…うんざりしながら一人留守番をしていると、奥の検査室(トイレ付き)で人が歩く音がする。

カチャ、バタン!

トイレを開閉する音。

カチャ、バタン!

カチャ、バタン!

…いやいや、どんだけ開け閉めしてるんだ。

患者さんが忘れ物でも探しているのだろうか。掃除のおばちゃんだろうか。念のため確認に行く間も人が歩く音がする。

控え室と検査室の壁には窓があり、すぐ中を確認出来るようになっている。見ると、誰もいなかった。

さすがに、背筋が寒くなり控え室のソファへと足早に戻った。

機械音とエアコンの音がする控え室の中、嫌でも耳を澄ませて構えてしまう。音に紛れて…

「すみません…」

背後は、壁である

Concrete
コメント怖い
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トド氏、実話なんですか?やばいですね。

明日、龍田先生の神社でお祓い(祈祷)しましょう!ψ(`∇´)ψげへ

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過去の伝説の問題作!「すみませんけど」を思い出したのは俺だけではないないだろう…ひ…ψ(`∇´)ψ

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それこそすみません……こっちにこないで、といいたい(。´Д⊂)

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