短編1
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実体験。

中学生だった時の話。

部活の合宿でロードレースがあったんだ。俺は陸上部の長距離。

山道を走る練習の時、けっこうな坂を登ることがあったんだけど、合宿2日目の練習でそれは起こった。

昨日まで走れていた山道に差し掛かったとき、膝の力が抜けて、貧血が起きたように倒れてしまった。

自力で立ち上がれず、もがいているような感じだったらしい。

胸が苦しくなって、息ができない…助けて…

意識が薄らいでいくときに、声が聞こえたんだよ。

「まだ生きてるの」

って。耳元で。

合宿所に先生が運んでくれたときに、俺はうわごとのように、

「生きたい…生きたい…」

とつぶやいていたらしい。

他の部員より一日早く、俺は合宿から帰り、地元の病院に行ったら、高山病だった。しばらく安静にしていれば治るとのこと。

しかし、あの時の

「まだ生きてるの」

は今だに耳に残ってる。

俺と変わらないくらいの歳の女の子だったと思う。

俺はまだ生きている。

空耳だったのかな。

今だに気になっているが確かめる術はない。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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