短編2
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声の在処

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今思えば、それは幽霊か何かのいたずらだったのかもしれません

でも、その時私は誰よりも'何か'に怯えていたのです

どうしても現実が信じられなかったから

初めての心霊体験だったから

私しか知らないであろう、その真実を隠したかった

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それは私が小学五年生の時です。

学校行事の一つ、林間学校がとある山中で行われました

当日の夜は二人一組で肝試しをするという、定番のアレ

私は運が良かった。相手が初恋の人だったのです。いいとこ見せたい。

因みに脅かし役は全員先生です。生徒や宿泊施設の職員は参加していません

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当日の夜は夏場にしては妙に心地よい風が吹いていました

私達はクラスで4番目。前の人が見えなくなってからのスタート

中盤にあるチェックポイントまではそれほど「怖い」とは感じませんでした。

お化け屋敷特有のビックリ感はありましたが。

問題は後半です。どういうわけか敷地内にもかかわらず照明の数が半減したのです

しかもチェックポイントまでで合流した他のペアとも引き離されてしまいました

心細さと好きな人にいいとこ見せたい感情で押し潰されそうになりながら前に進む

私にはそれしかありませんでした

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shake

「わ゛ぁ゛!!」

プレハブの影から飛び出した先生

緊張が解けへたり込む私に伸し掛る相方

「なんやI先生かー」

「びっくりしたなーもー」

「wwwwもうすぐゴールやで」

そんな会話もしていました。

ですが、私は「ある事」に気が付きます

先生は脅かし役なのでプレハブの影から様子を伺っていた筈です

さらに、声とほぼ同時に先生は飛び出してきました

なのに。なのになぜその声は──

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私の背中から聞こえたのでしょうね?

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