血液内科にいる赤い服の女の子

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血液内科にいる赤い服の女の子

私の勤めている病院は結構大きい。

階毎に科が分かれている。そのため、階が違うと全然違います。

自称霊感のある友人曰く、死亡率の高い病棟ほど雰囲気が暗く、幽霊も沢山いるのだとか。

恐らくどの病院もそう変わらないでしょうけど、ウチで死亡率の高い病棟が救急と血液内科です。

今回はそんな血液内科のエピソードを書かせていただきます。

始まりは多分10年も前になるとききます。

ある個室に入った患者さんが、言いました。

「そこに赤い服を着た女の子がいるね」

看護師には赤い服を着た女の子は見えません。これを我々は記録には残しますが、せん妄の一言で済ませます。

末期の患者さんは意識レベルが低下して幻覚が見えることもありますから、特別気にも止めなかったと思います。

数日後、その患者さんは亡くなりました。

数ヶ月後、同じ部屋にて患者さんが言いました

「赤い服の女の子がいる」

数日後その患者さんもお亡くなりになりました。

何度かその“赤い服の女の子”を見たと発言した患者さんが亡くなるのが続き流石に看取り慣れてる看護師も変だと思ったみたいです。

そのお部屋に、個室が必要だけど病態が落ち着いていて急変しそうにない患者さんを入室させました。

でも、その患者さんにも視えてしまったのです

「赤い服の女の子が、さっき来てたよ」

数日後、お亡くなりになったそうです。

その部屋に患者さんを入れるのは内心嫌な看護師だっていました。

でも、3次救急の個室ベッドは貴重です。使わない訳にはいかず、お札とか買ってきて空いているときに置いたりなんかはしてたらしいです。

6年前、新しい病棟が建設されました。

血液内科は易感染患者さんが多いので、施設が整っていて清潔な新病棟へ早々に移動になります。

お引越し後、ピタリと赤い服の女の子現象はとまりました。

やっぱり場所が悪かったんだねぇと看護師達は話していたのだとか。

でも、引っ越し後1年経った頃ちょっと認知症の入った男性患者さんが言ったのです

「赤い服の女の子が、いる」

数日後、その患者さんはお亡くなりになりました。

血液内科の友人看護師曰く、他にも以下のことを体験したと

・誰もいない筈の深夜の診察室にてナースコール

・昼間亡くなった患者さんの個室からナースコール

・女性患者さんのお部屋から男性の声がしたけど、周囲に誰もおらず

・無菌室の中扉と外扉の間に人影が見えた

私の配属された外科ではそんな現象は1度もありません。

この血液内科だけに集中しているのです。

どの疾患の患者さんも皆、沢山頑張って闘病されてます。

でも、血液内科の患者さんは特に辛さを感じられてると思います。

何回も受ける、抗癌剤治療や放射線治療など

副作用症状や、治療の為の絶食など、長い闘病生活を送り。それでも苦しみながらお亡くなりになる方も少なからずいらっしゃいます。

だからこそ、人の念も残るのでしょうか?

赤い服の女の子は一体何だったのでしょうか?

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