Mountain of Snow Woman【リレー作品②】

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Mountain of Snow Woman【リレー作品②】

music:4

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「ねぇ・・・さっきまでここに・・・こんな道、有ったっけ?」

『うん・・・見落としてたのかもね!

ねぇ、アッキーと冬弥はどう思う?私は、この先へ行ってみるべきだと思うけど?』

千夏が2人に声を掛けた瞬間、まるで石つぶての様に、激しい音と共に猛吹雪が痛いほどの強さでスキーウェア越しの身体に雪を投げつけ始める。

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「いてててて!!!」

『こんなとこで迷ってなんていられない!!先ずは、一時的にでもこの吹雪から身を隠せる場所を探さないと!』

冬弥が腕で顔を隠しながら、そう言うと、みるみるうちに降り積もっていく新雪を踏んで先を歩き出した。

その冬弥の後を慌てて、秋良、春美、千夏は、猛吹雪の中着いて行った。

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カラフルなスキーウェアを着ているのに、吹き荒ぶブリザードの様な自然の猛威の中で、すぐ目の前を歩く冬弥と秋良、二人の姿もすぐに霞んで見えなくなってしまう。

そんな不安を感じていた春美に

「春美!手を繋いで行こう!」と、千夏が手を差出してくれた。

『うんっ!!』

猛吹雪の中だと言うのに、春美はスキーグローブ越しに、千夏の手の暖かさを強く感じていた。

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「建物らしき物が見えるけど、どれも深く雪に埋まってるな・・・。」

秋良が声を張り上げ言うが、春美にも、どうやら千夏と冬弥にも建物らしき物など見えない。

『ちょっとー!アッキー!どこに建物なんてあるのよ?』

千夏が秋良に負けじと声を張り上げる。

「ほら!そこにも!こっちにもあるじゃん!見えない?」

秋良の指差す方を見ると、確かに薄らと何かが有る様には見えるが、それが建物かどうかの判別は出来ない。

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『コイツ、全身筋肉で出来てるからな!視力も2,0だよw

動体視力なんて、ケニア人並にあるんじゃね?w』

冬弥の言葉に、皆笑いたいのに、笑顔も出てこない。

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《これって、かなりヤバくない?》

一歩進むごと、その度に足が新雪に取られ、進む事も辛くなって来た。

千夏と繋ぐ手も、それさえ重く感じて来ている。

強く握り返して来ない所をみると、多分、千夏も同じなのだろう・・・。

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《告白も未だなのに・・・私達、どうなっちゃうのーーー!?》

春美は泣きたくなった。

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―――

グイッ

―――

春美の手を千夏が力強く引っ張った。

春美が顔を上げたその先・・・今度は目の前にハッキリと、建物が見えた。

猛吹雪の中、小高い場所に、お洒落な洋風のお屋敷が、春美達4人を見下ろし颯爽と建っていた。

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4人は、固まって玄関に行くと、秋良がドアノックを使い扉を叩く。

「すいませぇーーん!!」

『開けてください!!!』

「助けてくださーーいっ!!」

皆揃って声を張り上げるが、ドアが開く気配はない。

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「きっと、ここも空き別荘なんだよ・・・」

冬弥の声で、秋良は遠慮なしにドアノブを回した。

すると、鍵は掛かっていなく、ドアはいとも簡単に開いた。

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「不法侵入かもしれないけど、今、そんな事言ってたら死んじまうぜ?」

秋良と冬弥は、互いに珍しく意見が合ったと言わんばかりにニヤリと笑う。

すると冬弥が

「お嬢様方も、どうぞお入りください。」

と、まるで執事の様に春美と千夏を家に招き入れる仕草をする。

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その間に秋良はと言うと、さっさと家の中のエントランスの中央に入り、吹き抜けになった天井や壁に飾られた額に入った絵画をぐるりと見回している。

「ちょっとー!ここって、空き別荘じゃないよ!!

それでなきゃ、こんな立派な額に入った絵が飾ってある訳ない!」

千夏の言葉に、春美も大きく頷く。

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『じゃぁさ、千夏と春美は・・・この吹雪の中、どこに行けば良いと思うの?』

冬弥に突っ込まれ、二人とも何も返せなくなってしまった。

『だろ?家人が帰って来たら、ちゃんと事情を説明すれば、分かってくれるさ!』

そう言いながら、春美と千夏の頭をクシャッと掴んで笑う。

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「うぉ~~~~~いっ!!みんなぁ~~~~~っ!」

いつの間にか家の中の探索に出ていたらしい秋良が、どこからか皆を呼ぶ声がする。

「こっちこっち~~!暖炉があるぜ~~~♪」

みると、エントランスに向かって左側のドアから顔を出し、上機嫌で手を振っている。

『やっぱりあいつはアホッキーだわ!不法侵入だって言うのにw』

「仕方ないよ。だって脳味噌も筋肉で出来てるんでしょ?ww」

自分の事を言われている事にも気付かず、嬉しそうに一段と大きく“アホッキー”は手を振る。

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「生き返るぅぅぅ~」

『ホント!あったかぁ~い♪』

乾いた薪はパチパチと音を立てて爆ぜ燃え、冷え切った4人の顔を、手足を、身体を暖めてくれる。

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暖炉からの熱で、部屋が温まって来た頃、部屋の奥にあるピアノのカバーを外し

「春美!何か一曲弾いてくれよ。」

秋良が突然言い出した。

『えーーーっ!不法侵入で、勝手に薪と暖炉使って、ピアノまでなんて・・・』

渋る春美の肩をポンと叩き、千夏が

「もうこうなったら、ピアノ拝借するくらい、どーって事ないってw」

と笑う。

冬弥も微笑んで頷く。

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『もう!じゃぁ弾くけど、アッキー!子守唄代わりに寝ないでよっw』

「(((;゜Д゜))!!寝ねーわっw)

(そんな事言ってるくせに、弾き終わる前に寝ちゃうんでしょ・・・w)

春美は椅子を引き座ると、背筋を伸ばし、軽やかにピアノを弾き始めた。

~♪~♪~♪~

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「これ、何て曲?」

アホッキーが演奏中の春美に向かい、大きな声で聞いて来るのを制止させ、冬弥が

『ドビュッシーの“夢想”だよ。』そう秋良に告げる。

すると、今度は千夏が

「春美!ゴメン!!ちょっとトイレに行って来る!」

そう言うと、バタバタと足音を立て、部屋を出て行った。

(千夏・・・我慢してたのねw)

春美は、クスッと心で笑い、演奏を続けた。

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『やっぱりねww』

「しょうがないw全身筋肉(脳味噌も)の秋良だからなw」

演奏が終わり、暖炉の前のソファーで大口を開けて寝ている秋良を見下ろし、春美は笑う。

冬弥も、拳骨にした手を自分の口元に押し付ける様に、声を殺して笑っている。

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『そう言えば、千夏は未だ戻らないの?』

「あ!そう言えば未だ戻ってないな。ちょっと探して来るよ。」

冬弥が立ち上がろうとするのを制止する様に、春美は

『私も・・・その・・・トイレ行きたいからw

冬弥はここで待ってて。』

少し照れたように言うと暖かい部屋を出た。

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部屋を一歩出ると、凍りつくほど空気が冷えている。

春美はブルッと身震いをし、エントランス、そしてエントランスを挟んだ向う側の部屋を探したが、千夏の姿もトイレも見付からない。

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そして、又エントランスに戻ると、真紅のカーペットを敷き詰めたサーキュラー階段を上り、2階に行った。

そして、トイレを見付けたので用を済まし、2階の廊下を歩いていると・・・

―――――

コトン・・・

―――――

春美の立っている位置より奥の部屋から、音がした。

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「千夏?」

春美は、音のした部屋へ近付き、そっと真鍮製のドアノブを回す。

―――――――

キ・キキ―・・

―――――――

軋んだ音と共に、ドアはゆっくり開いて行く。

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「千夏・・・?いるの?」

春美は、小声で千夏に声を掛ける。

すると、天蓋付きのベッドにかかった白いレースのカーテンの向こう、千夏が春美に背を向けて立っている。

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「もー!千夏ったら!返事くらいしてよぅw」

春美が千夏に一歩近付いた所で、千夏の様子がおかしい事に気付いた。

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「え?・・ち・・・な・つ・・・?」

千夏は何者かに抱き締められている。

そして、抱き締める手の置かれたその場所から・・・

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春美の目の前で・・・

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千夏が少しずつ凍っていた。

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春美は、腰を抜かした様に後ろ向きに転んだ。

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その何者かは、人の気配を感じ、千夏の身体の横から顔を覗かせる。

それは・・・

その姿は・・・

白い、真っ白な顔をした、美しい女だった・・・

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黒目がちな切れ長の目を細め、春美に向かって微笑んだ。

(まさか・・・ユキアネ山の・・・雪女・・・!?

それじゃ・・・ここが、その伝説のお屋敷だったの!?)

春美は、声にならない声で助けを求めた。

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《続く》

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ラグトさーん(இдஇ; )

ごめんなさーい(T人T)

私のドジの所為で、順番が逆になってしまって…_| ̄|○

怖いとコメント下さった方にお詫びとお礼のメッセをしていますので、それからゆっくりラグトさんの話を読みに行かせてもらいますね(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

朝からお騒がせしてしまって、本当にごめんなさい(;人;)⤵︎

私もびっくりしました。
けど復旧出来て良かったです。
第三話から第二話へのリンクも直しておきますね。

りこちゃーんヽ(´□`。)ノ・゚ 

ありがとー。゚(PД`q*)゚。

もうね…
もうね…

朝、まるで漫画の一コマみたいにアングリ開けた口が塞がらなくなった

実はね、リレー始まる前に投稿予定で作品書いてたんだけど、それもロビンパターンで…
_| ̄|○⤵︎

呪われてるのかしらΣ(□`;)

ビックリしたぁ
また例の奇病かと思ってたらね、寝落ち?
イヤ違うでしょ。絶対このサイトに潜む奇病、もしくはサイバー攻撃だ。きっとそうだ。うん

うっ…

マガちゃんに…
マガちゃんに…

マゾツヒに叱られたぁー。゚(PД`q*)゚。⤵︎

はい…

全て、自己責任です…(T ^ T)

ゴルゴンゾーラさーんヽ(´□`。)ノ・゚ 

ありがとー。・+゚゚(うд´。)゚゚+・。 

起きて、ラグトさんの投稿読もうと見たら…

自分のが消えてた_| ̄|○⤵︎

もう…

凹む…

(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

怖ようございます!寝落ち・ダメ・絶対!マガツヒです。だから、言ったのに!マガツヒです。

姉上!?((((;゚Д゚))))寝落ちして作品消しちゃったのね!?ど、ドンマイです…囧rz
番ちゃんも寝落ちが多いが姉上もですか、さすが姉妹ですね(*´艸`)
って、笑ってる場合じゃない!∑(゚Д゚)

二重の意味でお疲れ様でした囧rz

きっとこれは番長の呪いですよ
ゲヘ