短編2
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静かな深夜

深夜に目が覚めると言う経験は大概の人が経験してる事だろう…そうなのだ僕は目が覚めてしまったのだ、何て静まり返ってる事だろう物音一つしない。

淋しさであったり心細さであったり不安や恐怖心そう言った負の感情が湧き上がってくる万人全ての人がそうであると言えばそうじゃないのだろう少なくとも僕はそうなのだ…

外の樹木の葉を風が揺さぶる音も何も聞こえてこない静まり返っているのだ。世界中は生きているのか?僕は死んでしまってるのではないのか?そんな事を考えてしまうともういけなくなってしまう負の感情に飲み込まれてしまうのである。追い払うように寝台からグゥッと身を起こした。

喉がカラカラに渇いている!寝室を出てキッチンに向かい水道の蛇口のカランに手をあて乱暴に水を出すコップ一杯の水を一気に渇いた喉に流し込む…しかし何て不味い水だろう錆のような金臭さが鼻につく…キッチンの窓から差し込む月明かりで微かに僅かに明るい…それにしても再び寝る事が出来るだろうか?完全に目が覚めてしまっているそんな事を思いながら寝室にもどった

寝室のデジタル時計は2:34を青い光で表示されている。寝れるはずもなく…そうだ読みかけの小説があったのを思い出した寝台の側のスタンドライトを点けて活字を目で追う事にした何も無理に寝る必要はないのだ!その時ポトッ…ポタッ…っと水が滴り落ちる音がした…水道の水でも滴り落ちてるのだろうとそんな風に思っていたのだ!どうもこの類の音は気味が悪くて嫌な気分になる。心細さとか不安とか恐怖心が湧き上がってくる負の感情がムクムクとポトッ…ポタッ…妙なもので気になると何処までも気になってしまう。とても嫌だったのでキッチンに向かい閉めたらず緩んでいる蛇口のカランを閉め直した!

やはりシンクからは錆びたような金臭い水の臭気がただよってくる…ポトッ…ポタッ…うん?閉め直したはずなのに…水が滴り落ちる音の方に目をやるシンクの中の食器を洗う為に設えてある盥…盥いっぱいに女の顔があった!真っ赤な血に染まったテラテラとドロドロとした女の顔が眠たそうな虚ろな目でじっと見ている!黒く赤く生々しい艶々とした髪の毛が盥に収まりきれず溢れ出し髪の毛をつたってポトッ…ポタッ…っと血が滴り落ちている。

女は眠たそうな目からカット見開き口からは血が溢れ出て濡れたとても嫌な声で「あたしの血はおいしかった?」っと言ったのだった!

Concrete
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