短編1
  • 表示切替
  • 使い方

上ヘまいります

三寒四温と呼ばれる季節も過ぎ、妙に生暖かい春の日だった。

むしろ蒸し暑いくらいのこんな日は妙に炭酸のきいた飲み物が飲みたい。

ビールは苦いので苦手だし、だいいち酒が飲めなかった。

サンダルを引っ掛けて、隣のコンビニまで夕涼みがてらに出かけることにした。

むっとするマンションの玄関扉を開けると、涼しい夜風が吹いていた。

5階エレベーターホールで下へのボタンを押すと、エレベーターが下から上がってきた。

エレベーターの窓からは見えなかったが、中にはすでに、小学一年生くらいの男の子が乗っていた。

私は、一階のボタンを押そうと表示を見ると、すでに八階と九階とRのボタンが押してあった。

私は舌打ちした。悪戯かよ。

「上ヘまいります。」

先に乗り込んだほうが優先か。

一瞬、そんなことをボンヤリと考えたが八階についてすぐにおかしいことに気付き、勿論男の子は予想通りその階では降りなかった。

九階にエレベーターが着くまでやけに長く感じられた。

九階に着くや否や、私は開のボタンを連打して、慌てて転がるように九階のエレベーターホールに向かって走り出た。

男の子は、エレベーターの窓にべったりと張り付いて、なにやら私に呟いた。

「ざ・ん・ね・ん」

Concrete 59189e6fb4d79119a63e92183ffb92aeb8f46031afd97d5db060811ce15c35e6
閲覧数コメント怖い
1,53215
13
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ
表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意

mami様
コメント、怖い、ありがとうございます。
エレベーターってなんで怪談のネタになりやすいんでしょうかね。
やはりあの密室が移動してどこかへ連れて行かれるんではないかという不安からでしょうか。
とりあえず、私は来月にはエレベーターとは無縁の古いおうちにお引越しです。
中古の家ですが、とりあえずその家の元住人はご存命なのでオバケ関係は出ないだろうとw

以前の【エレベータ祭り】以来、自宅へのエレベータにちょっとだけドキドキしている私…
またしても、怖い日々をちょっとだけ送らなければ…
『ちょっとだけ』と言うのは、能天気な私だから。
普段はその後引きずらないのですが…
エレベータは、なかなか引きずりました…

これからも…かぁ…。。(〃_ _)σ∥

ピノ様
エレベーターの表示をちゃんと見ればわかるんですよね、実はw
よくあるんですよ、私。バスの乗り場間違えて、とんでもない場所を巡回しちゃったり。
注意力が散漫なんでしょうねえ。田舎ですらこんな状態なので、絶対に都会には住めないw
お子さん、怖がらせてしまいましたか。申し訳ありませんw
でも、エレベーターって他人と密室に閉じ込められるってのが怖いですよね。
若い頃、ゴミ捨てのためにアパートのエレベーターを利用して帰ろうとエレベーターに乗ろうとしたら、若い男が駆け込みで乗ってきて、短パンTシャツといういでたちで軽装だったため、警戒しましたよ。ハアハア息を切らしながら、ずっと上目遣いに見てくるので凄い恐怖でした。
何事もなくてよかった。きっと私が好みじゃなかったのでしょうw
娘さんも、男の人と二人っきりではエレベーターに乗らないよう気をつけてくださいね。

表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意

Makoto1000様
コメント、怖い、ありがとうございます。
ええ~っ!それはそれで怖いですw

表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意
表示
ネタバレ注意