中編2
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夜行バス

アレは一体何だったんだろう…

と思う体験をしたから、書いてみるとする。

よく仕事柄、夜行バスを利用するのだけれど

その日は東京から仙台着の深夜発、4列シートでトイレ付きバスに乗車した。

とくに変わった事は無かったのだけれど、中々眠れず、トイレに行きたくなって席を立った時だった。

用を足して席に戻り、自身の席のカーテンを閉めようとした。ふと、俺の左手の窓側の席カーテンの下から、黒くて中位のボストンバッグがのぞいていたのが無意識に目に入った。

目線を外し、カーテンを閉めようとした時

ボストンバッグからゆらりゆらりと白くて柔らかいものが動いていた。

ハッとした。

猫の尻尾のような動きだったので、ボストンバッグに猫でも入れて乗車してるのか?と思い、猫大丈夫か?それよりもこのバスは動物持ち込み不可だぞ?とやけに気になりだした。

目を凝らしてボストンバッグを再度見直してみた、

あれ?何もない。

ただ、ボストンバッグとその持ち主の足がカーテン下から見えるだけだ。

何だったんだろう?

俺はカーテンを閉めた。

眠りにつこうとした時だった。

バスの振動で、カーテンがやや揺れた。

横に目線をやる。

カーテンの隙間からあのボストンバッグから覗かせてゆらりゆらりと白くて軟体のものが動いていたのが見えた。

『…手?…』

ボストンバッグから手が出ている?

それを考えた瞬間、全身に一気に寒か襲ってきた。

でも何故?

手は軟体な動きなんて出来ないだろう。

幻覚?

幽霊?

多分次見たらいけない気がする。

もうこれ以上考えたくない!

上着を顔にかけて、何も見えないようにした。

結局眠れず到着時間を迎え、ボストンバッグの持ち主を見る勇気も無いまま、俺以外の客が全員降りるのをカーテンを開けずにまった。

音がしなくなったのを確認し、カーテンを開けて手荷物を持って、バスを降りた。

預けたキャリーバッグをバスの運転手から受け取ろうとした時だった。

(『アレを見たら、暫くバスに乗らない方が良い。君にとっては良くない事が起こる』)

運転手は何を知っているのだろう。

アレは結局何だったのだろう?

だがこれ以上考えても仕方のない事だった。

足早にバス停車の駐車場から離れた。

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ピノ様

コメントありがとうございます。

まず、ウネウネするもの自体怖いですよね…

maru様

コメントありがとうございます、…怖い事には間違いありません…

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