短編2
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踵の傷

これはグロ系もすこし入った話だ

高校一年で山岳部に入り、初めての山行での事。

初日の行程を終わり、テントの中で靴下を脱ぐと足の甲、指とも

なかなか大きな靴擦れができている。これだけで充分過ぎるほど痛い。

そして踵は・・・

くるぶしより低い位置から、くるぶしの上端くらいまでの高さにかけ、

足の後ろ側にあたる部分の肉が露出している。

赤い肉からは出血もせず、透明な体液がじっとり貼り付いていて

流れるでも溢れるでもなく、てらてら光っている。

指で触れると塩をすりこまれたような痛み。

指で触れた場所をよく見ると、体液に指紋が残っていた。

消毒だけでもしておこうと傷薬を塗り、そのまま直に靴下を履いた。

傷を靴下にしっかり貼り付けてしまえば、明日歩く時も踵が直に

靴下とすれる事はないし、その方が楽だという顧問の言葉に従った。

翌日も1日中歩き、帰宅後に、顧問の言う通り踵の靴擦れに

しっかり貼りついた靴下を見ながら、この靴下どうやって

脱ごうかと泣きたい気持になった。

怖がってゆっくり脱げば、苦痛の時間が長引くだけだ。

踵ギリギリまで下ろした靴下をしっかり掴み、これ以上はないと

いう勢いで一気に靴下を剥ぎ取った。

部の練習で走ったりするため、この靴擦れは4月から、実に夏休み中の

8月初旬まで完治せず、多くの靴下の踵に不気味なシミを残した。

今書いていて、踵がズキズキ疼いている事に気付いた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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