短編2
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夜中

目が覚めた

時計の針は2時を差している

またこの時間か…

最近、どんなに疲れていてもこの時間に目が覚める

そして、なぜか必ず強烈な尿意を催している

この時間にトイレに行くことはいささか勇気がいるものだ

ただ、このまま我慢できるほどの余裕もなく

仕方なくトイレにいく

寮生活なので、小便器と大便器に分かれている

大便器なら個室に逃げれるものの、小便器だと逃げ場がない

大便器に入ろうにもきまって誰かが入っている

なので、やむなしと小便器の前に立つ

背後に気配を感じる、誰かが見ている気がする

いつものことだ

用を済まそうとする

ふと、センサー式の電気が消えた

いつもと違う

なんともいえないいやな汗が背中をつたう

小便はまだ終わらない

いつにもまして溜め込んでいたようにずっと出続けている

早く終わってくれ

心底そう思う

少し体を揺すってみてもセンサーにはかからない

夜中2時、暗闇、1人、背後に気配と視線

正直怖い

早く終われ、頼むから終わってくれ

ふと背後の気配が消えて、視線を感じなくなった

それと同時に今まで消えていた電気が、せきをきったように一気に点灯した

どういうことだ、、、

それと同時に小便が止まった

恐怖を煽ってくる

とにかく用を済ませたと、振り返る

何かがいた気がした

心臓が握りつぶされそうな気持ちになる

気のせいか

そう言い聞かせる

手を洗いにいく

鏡を見る

何かが映った

気のせいではなく、何かが映っている

何かを見極めようとした

センサー式の電気がまた消える

いよいよ、足が震えだす

今にも腰が抜けそうだ

暗闇、手を洗う音だけが響く

手探りで洗い終わり振り返ったその時

電気がまたついた

なのに目の前が暗い

ふと、目線を上にあげる

そいつはいた

意識が途切れた

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目を覚ました

朝だ

なんの変哲もない朝がきた

嫌な記憶と、胸に残された無数の手形を除いては

Normal
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