中編3
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放送室の開かずの間

昼休みの鐘がなった。皆が給食の準備をするなか放送委員の自分は1人憂鬱な気持ちで放送室にむかった。今日はパートナーの女子が休みなので薄暗い放送室で1人放送しなければならないからだ。

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学校の「薄気味悪い場所」の中でも、図工室,音楽室,理科室とあるが放送室はぐんをぬいて不気味だ。

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なぜかと言うと、放送室の役割の他に倉庫の役割も兼ねているので山積みのマネキンの頭やもう使われていない人体模型がありおまけに部屋の奥には何かの入り口があったであろう所にベニヤ板を貼り付けたような痕跡があるのだ。

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このベニヤ板には怖い噂がありその昔いうことを聞かない生徒を仕置といってその部屋で虐待していただの、いじめられっ子が首を吊って以来霊の目撃情報が多数あったため、開かずの間になっただの遅くまで残っているととそのいじめられっ子がでてきて四つん這いの猛スピードで追ってきて追いつかれると頭からボリボリ食われる・・・等々。

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今日はそんな放送室に1人、給食時間のあいだ恐怖に耐えなければいけないのだ。

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怖い。とてつもなく怖い。あのマネキンの山なんか、誰かが悪意をもって置いたとしか思えない。1人でいるこっちの身にもなれ。

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背後にあるマネキンの山をちらちら見ながらそうひとりごちる。1人でもなにか喋ってないと恐怖でどうにかなってしまいそうだった。

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給食時間用の音楽をながす。「みなさんこんにちは。給食の時間です。今日のメニューはシャケ、コンソメスープ、パン、牛乳、白ご飯、海藻サラダです。給食は残さず食べ切りましょーう。」声が震えるのを必死でおさえたが、少し震えてしまったかもしれない。それが同じクラスのいじめっ子の悪戯心をくすぐったのだろう。全ての仕事を終え、放送室から出ようとするとドアが開かない。

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「開けて!開けてよーーー!!」

「バーカ!声震えてたぞ!ビービリ!ビービーリ!ギャハハハハハ!!」

複数の足音が下品な笑い声とともに遠ざかっていく。

「開けてー!誰かーーー!!!助けてーー!!嫌ーーだあー!・・・」

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・・・

・・・

叫んでも無駄だとさとり、叫ぶのをやめる。

ドアの外側になにか重いものが置かれており、ドアがピクリともしない。ひとしきりあがいた後、後方から視線を感じ素早く振り返った。積まれているマネキン全てがこちらを凝視していた。

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・・・・・

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目がさめると、自室のベッドの上だった。

母「早く着替えておりてきなさーい」

夢だったのか。いやにリアルな夢だった。

とにかく夢であったことに安堵する。

リビングに行くと、キッチンで母がこちらに背を向けて野菜か何かをきっている。

母が振り返り、こちらをみた。その顔はあのマネキン・・・マネキン「アハハハハ!!」

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・・・っっ!ああ嫌だ・・・夢じゃなかったのか・・・部屋は先ほどより暗くなっている・・・どうやら夜になってしまったようだ。

ドンっ!

部屋の奥からした物音に肩がはねる。

ドンっ!

ベニヤ板からだ・・・

ドンっ!

ベニヤ板が吹っ飛び逆側の壁に叩きつけられる。

ベニヤ板が貼り付けてあった所にはやはり何かの入り口がある。

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そこから一歩「何か」が、ベニヤ板をふっとばした何かが踏み出してきた。

・・・っ!!

命の危険を感じた僕は手近にあった椅子でドアの窓を叩き割り放送室から飛び出した。玄関を目指して全力疾走する。

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・・・・ない。玄関が在るべき場所に玄関がない。

昼間には玄関があった場所が壁でふさがっている。

後ろにはあいつがせまってきている。

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「いやだあーーー!こないでぇーー!いやだあーーー!ああああ!」

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TV「今朝、S市第三小学校で幼い命が奪われました。k君は昨日家に帰っておらず、今朝事務の先生に血だらけの状態で見つかり死因は失血によるショック死でした。・・・県警は異常者による犯行とみて、目撃情報を・・・」

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mamiさん、コメントありがとうございます。
まあ、夢では殺される前にめがさめたんですけどね笑

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