短編2
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向かいのお婆ちゃん

昔で当時私が5歳頃の話。

家の向かいに腰の曲がったお婆ちゃんとボケたお爺ちゃんとその息子の3人が暮らしていた。

お爺ちゃんは滅多に見かけなかったんだけど、お婆ちゃんはよく庭の掃除していたり、すぐ近くの公園に勝手に花植えて世話してたりして、毎日の様に挨拶をしてた。

ある日、母親から「お婆ちゃんが入院した」と聞いた。

その後数日、お婆ちゃんを見かけなくなって寂しいなと思っていた所で夏休み突入した。

私は毎年夏休みになると初日に父方の実家に一人でいかされてお盆になって両親が帰ってきて合流して家に帰っていた。

で、その時も普通に田舎に帰ろうとして、朝準備してたら

いつも通り庭先を掃く音が聞こえたので窓から除くと入院したと聞いたお婆ちゃんが掃除をしていた

「ばーちゃん!退院したの?」と窓から聞くと、お婆ちゃんはこっちを向いてうんうんと頷いた。

急いで降りていき、母親に報告して向かいの家にいき、お婆ちゃんのためにつくった折り紙を渡して

「またお盆終わったら帰ってくるから!」と報告すると、頭をなでてくれた。

母親も「お元気そうでよかったです」とか普通に話をして、その後田舎に向かった。

しばらくして、お盆になって両親が田舎にきたんだが、その時母親が

「ねぇ。あの時、夏休みの初日にお向かいのお婆ちゃんにあったわよねぇ?」と確認をしたので

「うん。折り紙を渡した」といったら、父が「だから、それはお前らの勘違いだと言ってるだろ」と叱りつけられた。

あの日、夏休みの初日。

両親が私を空港まで送って家に帰ると、お向かいの家がバタバタしていたので母が顔を出したら

お婆ちゃんの息子さんが「今朝母が亡くなって・・・」と言っていた。

数日前に入院した時点で既に意識が無く、その日の早朝意識が戻らないまま亡くなったらしい。

あの日見たお婆ちゃんは一体何だったんだろう。

一人だと「子どもの勘違い」で済まされるかもしれないが、母親も見てる。

でも、幽霊とかそういう感じじゃなく、普通に掃除してたし折り紙も受け取ったし会話もしてた。あの日のお婆ちゃん一体何者だったのだろう。

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