長編13
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捕まった妹…

私が小学生の頃、夏休みの大半は、

母の実家に帰省して過ごしておりましたが、それ以外の夏休みの過ごし方は、雨の日以外は殆どを、地元の河原で遊びながら過ごすといったものでした…。

子供達は皆、思い思いに、夏休みの宿題や川遊びに使う道具、写生の為の画材など、リュックに詰め込み、集落少し上にある、清流の河原へと集まります。

誰が集合をかけるでもなく、低学年から高学年まで、小学校に通う、その集落の子供達が毎日集まります。

誰に教えられたでもなく、見守る大人がいるでもなく、大きい子が小さい子の面倒を見ながら過ごすのです。

毎年夏休みの始まりと共に、みんなで河原の石を円に積んでいき、5年生や6年生がそこに火を起こします。まるでそれが習わしの様に、当たり前の事でした。

5、6年生は他にも、小刀も持っていました。

図工の授業で、小刀を使う様になるのです。

川に潜ったり、釣りで獲った鮎やアマゴ、イワナなどを渡すと、誰がという事なくお腹を開いて肝を出し、竹で作った串に刺して渡してくれるのです。

それを下の子供達は、丸く囲んだ火に当てて、焼いて食べます。

それをおやつ代わりにする子もいれば、家からおにぎりと塩だけ持ってきて、おかずにして食べている子もいました。

私と妹は、お昼ご飯は家で食べる様に言われていたので、

よくおやつ代わりに、川魚を食べていました。

基本、自分の食い扶持は自分で確保というのも、

誰が言うでもなく決まっていました。

慣れない1、2年生は上の子からお裾分けを貰います。

竹と大きめの輪ゴムを細工した手作りのモリを使うか、釣りで魚を獲るのです。

私は釣りが好きだったのもあり、上級生の男の子に教わって作った釣竿を愛用していましたが、

妹は、まるで釣り針で魚を引っ掛けて取ろうとしてるのか?と思う様な大振りして、毎回、自分の真後ろの藪に引っ掛け地面を釣ろうとするので、見かねた男の子にモリを教えてもらい、性に合っていたのか、毎回上手に魚を獲っておりました。

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ある年の夏休み、父側の親戚の初盆があり、母の実家へ帰省する事が出来なかった年がありました…。

それは私にも妹にも、初めての事で、

私と妹は、毎日、飽きる事なく川に行って過ごしていたのですが、旧盆の間は河原に行く事を禁じられていました。

私も、友達から聞いて、うっすら知っている程度で、

その理由は、

『お盆に殺生はしてはいけない。』と言う事と、

なぜか毎年お盆の何日か前には、必ずひどい大雨が降り、『水嵩が増え、表面が穏やかでも川の中は危ないから』とと言う2つの理由からでした。

子供達は皆、その期間だけは川に近寄る事をしませんでした。

私も、『へぇ、大げさに言ってたんじゃなくて、本当に遊ばないんだね。』と、初めて目の当たりにする、自分の暮らす集落のしきたりに、少し驚いていました。

妹は、川に行きたくて、遊びたくて、ウズウズしている様で、久しぶりに会う親戚と過ごすのがとても苦痛の様でした。

事ある毎に、川に行こう、川に行こうと私を誘って来ましたが、私は久しぶりに会う従姉妹達との時間が楽しくて、

しつこく誘う妹に『行かないよ。そんなにしつこく言うなら、一人で行きなよ?』と言いました。

普段は、子供達が集って、賑やかな声がする川が、

誰もいない、近寄らないというだけで、何だか少し、いつもとは違う場所の様に感じられ、また、亡くなった方が帰ってくると言われている時期である事も、川に足を向けるのを躊躇させていたのです。

さすがに、1人で行ったりしないでしょ。

行ったとしても、川に入ったりしないよ。

そう思っていたのです。

私はそのまま、妹に声をかけるでもなく、

従姉妹達とまた、話し始めました。

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妹がいない事に気付いたのは、夕方の5時になった頃でした。

お家の中にいるのかな?そう思いながら見て回りましたが、妹はおりませんでした。

母に妹がいないというと、

もうすぐ、お夕飯だから散歩しながら探してきてくれない?と、

飼っていたビーグルの散歩を頼まれました。

1番年の近い従姉妹と2人で散歩に行こうとした時、

ばあちゃんが、

一緒に行っても良い?と聞いてきました。

良いよ?行こう行こう。

いつもなら、まだ若いビーグルの散歩はしんどいと、

一緒に行くことのないばあちゃんが、

珍しく、一緒に行くと言い、従姉妹も一緒という事もあり、

私は、とても嬉しくなりました。

ビーグルのリードを持って歩き出そうかとしたその時、

ばあちゃんが、

ヒョイッと手を出して来て、

『ばあちゃんが、連れて歩くよ。

あんたらは、後ろを着いておいで?』と

人差し指を口に当て、静かな声で言いました。

従姉妹は、その様子を不思議そうに見ていましたが、

私はすぐに、ばあちゃんのいつもの仕草だと気付きました。

何か、ちゃんと聞かないといけない事を言うとき、

ばあちゃんは、その仕草をします。

私はうなづき、従姉妹の手を握って、

「私達は、こうして歩こう?」だけ言い、

ばあちゃんとビーグルの後ろを歩き出しました。

いつもなら、ずっと走っている様な散歩をするビーグルが、

特に窘められる事もなく、ばあちゃんの横を歩く姿を見て、

「そんな風に、お散歩出来るんだね?いつもあんなに、走るのに…。」と言う私に、従姉妹がそうなの?と聞き返し、

いつもは、何か、獲物を追いかけてるかの様に走るから、

私は何度も足がもつれて、散歩のたびにどこかに生傷を作るほどだよ?と答えながら、歩いていました。

その間も、ビーグルは大人しくばあちゃんに連れられて歩き、

ばあちゃんは、山の上の方を、たまに目を細めながら、ゆっくり歩いて行きました。

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私達は、学校の運動場、神社の境内、子供会で世話をしている畑の順に、妹を探しながら散歩しましたが、

妹の姿はどこにもありませんでした。

従姉妹がその時になって、

「ねえ、川が何だかって言ってなかった?」

そう言ったのです。

私は、ハッと思い出しました。

従姉妹達との会話に夢中になっていた時、確かに妹は、

しつこいくらいに私を川に誘ってきました。

ばあちゃんを見て、

「どうしよう!私、川に行こうって言ったあの子に、

行きたきゃ1人で行けって言っちゃったッ!」と、

慌てて言いました。

「迎えに行かなきゃ!」とアワアワ焦っている私に、

ばあちゃんは、

「じゃ、静かに行こうね?」と言い、また、私達の前を歩き出しました。

川に行くには、山道を上がっていきます。

それも、ビーグルの散歩道でした。

どうしよう、何かあったらどうしよう。

そう思って、先程と変わらずゆっくり歩いているばあちゃんにジリジリした私は、

ばあちゃんに、

「ねえッ、私、先に行って見てきて良い?」と聞きました。

するとばあちゃんは、

「じゃぁ…、」と言い、ビーグルのリードを離しました。

リードを離してしまうと、3日ほど帰ってこなくなる様な、やんちゃな犬だったので、私はびっくりしてしまいました。

「あんたより、あの子の方が足は早いし、それにここらの事を良く知っているからね。

あの子に、先に川に行ってもらおう?」と、ばあちゃんは私に言いました。

見るとビーグルは、すでに小さくなっていましたが、

すぐに山の中に入ってしまういつもの脱走の時とは違い、ずっと、山道を走っていました。

呆然とする私と従姉妹に、

「また静かに、ばあちゃんの後ろについておいで?」と言い、

私達は黙ってばあちゃんの後について行きました。

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ようやく川に降りる小道が見えた時、私は居ても立っても居られなくなり、

「ばあちゃん、見てきても良い?!」と聞きました。

ばあちゃんは、

「川に入らないでね。まだ、入ってはダメだからね。」と

言い、従姉妹に

「あんたは、ばあと一緒行こう。」と

手をつなぎました。

私は、走り出し、河原に向かいます。

どうか、どうか無事でいて!

1人で行けっなんて、ひどい事言ってごめんね!

そう思いながら、河原に走り付き、

平瀬を見ましたが、妹の姿はありません。

私はすぐに、大きな岩がゴロゴロしている早瀬の方に向かいました。

妹は、早瀬の窪んだ所に潜って、魚を捕っていたからです。

ゴツゴツした大きな岩を渡り歩いている時、

向こう岸の大きな岩の上に、先程走って行ったビーグルが、川を見下ろす様に立っているのが見えました。

いつもより、大きく目を開き、

少し緊張した時の顔をしていました。

私は胸騒ぎが止まらず、早瀬へと岩の上を急ぎました。

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見えた早瀬の丁度真ん中で、妹は下向き、上半身を自分の手で抱きしめている様な格好で立っていました。

腰より上まで、川の中に入っていて、

俯いて、立っています…。

とにかく、立っているその姿を見た時、

頭の中に渦を巻いていた最悪の事態は起きていない事に、

私はワッと涙が出てきました。

良かった、良かった、良かった、

生きてた、立ってる、助けなきゃ、連れて帰らなきゃ、

お風呂入れてあげなくちゃ、ごめんね、ごめんね、

ブツブツ口の中で、そんな言葉が溢れ出てくるのに、

足がガクガク震えてきて、

岩にしがみついて立ってるのがやっとの状態でした。

妹は、私にも、ビーグルにも気づかないのか、顔を上げることもなく、ずっと、俯いて立っています…。

なぜ気づかないのかという事よりも、

早瀬の柔らかい砂地に足を取られて、水の勢いに飲まれない様にしようとして、動けなくなっているのだと、私はどうやって妹を助けようかと考えました。

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その時、

「あー、あー、バカだね、あの子は。

動けなくなってるよ。だから、入っちゃいけないんだよ。」と言いながら、

ばあちゃんがやって来ました。

1人だったばあちゃんに、従姉妹はどうしたのと聞くと、

「怖がって沢の方で待ってるってさ。

あんたは平気?」と聞いてきました。

膝がガクガクすると答えると、

「まぁ、そりゃ仕方ないよ。体は動くよね?」と返してきました。

えっ?動くよ?私は少しびっくりして、そう答えました。

「あー、大丈夫だね。

じゃ、あの子を連れて帰ろうか。」

そう言うと、ばあちゃんはおもむろに、岩場をスルスルと降りて行き、ジャブジャブと川の中に入って行きました。

ばあちゃんっ!

大きな声で呼んだ私に、ばあちゃんは、

ゆっくり振り向き、

「あんた、大きな声を出すんじゃないよ。

そっと連れて帰んなきゃ行けないから。」と言い、また妹の方にバシャバシャ歩いていきます。

そっと?大きい声は出しちゃいけないの?

そうか、妹が驚いて動き出して、流れに取られてしまったらいけないからか!

私は、ばあちゃんの言ったことを守り、黙って見守る事にしました。

あと少し、手を伸ばせばもう妹に触れるぐらいの所で、

ばあちゃんは、

「帰るよ、バカだねあんたは。」

私には、静かにしろと言ったのに、結構大きめの声で、妹に話しかけました。

妹は、ビクッと、驚いた様に体を揺らし、

キョロキョロと辺りを見回し、まず最初に私に気づき、

あっ!と小さな声で言った後、目の前にいるばあちゃんにようやく気付いた様で、

また、ビクッと体を揺らして驚いていました。

そんな妹に、

ばあちゃんは、

「何やってんだよ、あんたは。

どこに行く気でいたんだ?バカヤロウ。

早く、着いておいで!」と、怒った声で言いました。

岸に上がったばあちゃんと妹…。

その時、ばあちゃんが、

「お前はいつまで、持ってんだ、それを。」と、

妹の腕を掴みました。

妹は、

「えっ?何?」と言い、掴まれた方の腕を、私も見ました。

妹は、どうやって獲ったのか…、

鮎を1匹…、持っていて、

それもかなりの大きさだったのですが、

すでに死んでいて…、

お腹の、丁度肝のある部分だけ、何だかベッコリ、凹んでいました。

妹は、

「そうだ!これ、フラフラ泳いでて、

捕まえたら、なんか動けなくなったんだよ。」

妹は、私の顔を見て、そう言ってきました。

「あそこの砂地に足取られそうで、動けなかったんでしょ?」という私に、

妹は、

「違うよっ!捕まえたら、この鮎が私を見てきたんだよ。

そしたら、動けなくて、びっくりしてたら、

お姉ちゃんがいて、ばあちゃんが目の前に居たんだよ。」と言います。

そう言えば、砂地に足を取られて、いくら怖かったと言え、やって来た私達に気づかずにずっといるなんて、

おかしな話です…。

え…としか返せず、

私と妹は、ばあちゃんを見上げました。

ばあちゃんは、

ため息をつきながら、

「あんたは本当にバカだね。言いつけを守らないで、こんなとこにノコノコ来るから、

捕まるんだよ…。

バカが…、捕まえられたのは、あんたなんだよ。」と言いました。

「鮎に、捕まったの⁈どういう事?」

「鮎にってわけじゃないよ。鮎は…、まぁ、何ていうか、

釣りで言うところの餌だよ。

あんたは、それにかかった獲物、って事だよ。

「誰が釣ろうとしてたの⁈」

私がそう聞き返すと、ばあちゃんは、

「さぁ、誰だろうね。

そんな事まで知らなくて良いんだよ。ただ、言いつけと言うとは、ちゃんと理由があるんだよ。

その事を理解する方が大事なんだ。」

と言いました。

どうして誰がしたのかわからないのに、妹を獲ろうとしていたなんて言えるのか、不思議でしかなありませんでしたが、

妹の手から、お腹が異常に凹んだ鮎のシッポを持ってサッと取り、

「これは、肝が無くなってるよ。身しか無い。

こんなもんが、まず、泳いでいた事がおかしいでしょ?」

と言ったかと思うと、鮎をプラプラさせながら、岩場から降りて行きました。

私と妹も、着いて降りて行き、従姉妹のいる河原に戻ってきました。

従姉妹のすぐ横に、いつの間に来ていたのか、ビーグルが座っていて、私はまた、リードの付いていない状態で、おとなしく、それも年に数回しか会わない従姉妹のそばに大人しく座っている事に驚きました。

従姉妹は、私達を見て、一瞬笑顔になったものの、ばあちゃんと妹がズブ濡れなのに驚いていました。

「何があったの⁈」

そう聞く従姉妹に、私は見た事も聞いた事も、不明瞭すぎて、「なんか、川の中で動けなくなってたみたい。」と言いました。

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ばあちゃんは、私達がいつも魚を焼く、あの丸く囲った火を焚く場所に行くと、鮎をベチャとそこに落としました。

何をするのかと近寄ってみると、

どうも灰を鮎に塗りつけています。

そして、灰まみれになった鮎を、また尻尾を持って、

川に投げました。

「見なくて良いよ。

さぁ、行こう。」

私達は、投げられた鮎を見ていたのですが、ばあちゃんに背中を押されて、河原を後にしました。

ビーグルは、また、リードに繋がれていましたが、

なぜかヘトヘトに疲れていて、走り出す事もなく、

私に連れられ、大人しく歩いていました。

妹が途中で振り返って、

少し川を見た時、わっ!と声をあげましたが、

ばあちゃんに頭を小突かれ、

「どこまでバカだ。見るなって言ってるだろうがッ!

前見て、歩きなッ!」と、怒られていました。

私達4人と一匹は、そうやって、誰も口を聞く事なく、

走り出す事もなく、河原を後にし、山を下りました…。

家に戻ったばあちゃんは、母にコソッと何かを耳打ちしていました。

母は、驚いた顔をして、ばあちゃんの手を握り、

ありがとうと言っていました。

ズブ濡れの2人はすぐにお風呂に通され、

私と従姉妹は、互いの母に呼ばれ、見た事、知ってる事を誰にも言ったりしない様にと言われました。

他の子が行って、危ない目にあってはいけないからと…。

一緒に散歩に来ていた従姉妹も、法事で我が家に来ていただけで、この土地の言いつけなどを知らないから、

話を聞いて、面白がって行ってしまわない様にと…。

危ない目って、今日の妹ちゃんみたいな?

従姉妹がそう聞いた時、

「そうだよ?守らないと、戻れなくなる事もあるんだよ?

あなた達でも、他の子でもそうなるかもしれない。

今日の事は、言わないでね。でも、お願い。川に行きたがる子が居たら、今はダメなんだって、ちゃんと止めて欲しいの。お願いね?」

母は、従姉妹にそう言い、

従姉妹も分かったよ、とうなづきました。

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さすがの妹も、その日以降、川に行こうと言い出す事はなく、家の周りで、若干…のいたずらはしながら遊んでいました。

お盆が終わり、夏休みの後半は、法事で集まった親族は帰って行き、友達も宿題の追い上げなどに追われ、川に集まる人数は減り、

また、川自体も、潜って魚を取るには水温は冷たく下がり、釣りをするにも魚達はどこに消えたのか、数が少なくなり、釣れても、何だか友達みんなと食べてた時の様に感じられず、針から外して逃がしていました。

それに、あの鮎を、妹が持っていたお腹の凹んだ鮎を思い出し、どうしてもここで釣った魚を、食べる気になれませんでした。

妹は、別に川を怖がる様子もなく、周りで遊んではいましたが、

時折、岩場で釣りをする私のところに来て、

あの日に、自分が立っていた辺りをジッと見つめていたりしました…。

夏休み最後の日の夕方、

私は妹と、ビーグルの散歩に、河原に来ました。

あの日と違い、妹は私の側にいて、ビーグルもいつもの様子で、ウロウロっとリードが許す限りで私達の周りを動いていて、たまにグイッとどこかに向いて走り出そうとするヤンチャな動きでした。

私達は、しばらく沢を見ていましたが、不意に妹が、

お姉ちゃん…、と声を掛けてきました。

妹を見ると、

「あの日の帰り、私、後ろ向いて、

ばあちゃんが川に捨てた、あの鮎を見たんだよ。

鮎、クルクル回ってたんだ。

流れながらじゃなくて、同じところで回ってた…。

おかしいよね?

ここは、浅いけど、川、なのにね。」と言いました。

私は、

「もう帰ろう。ここでの川遊びの時期は終わったんだよ。」

そう言って、ビーグルと妹を連れて、河原を後にしました…。

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あの年から、以降…、

私達はまた、夏休みの大半は、母の実家で過ごす様になりました。

変わりなく、地元にいてる間の夏休み前半は、川に集まり、釣りをしたり、妹は潜って魚を取っていました。

最初こそ、取った魚のお腹を、マジマジと見て確認していましたが、次第にその様な事もなくなり、おやつ代わりに焼いた鮎を食べていました。

年月が経ち、たまに地元に戻り、懐かしくて付近を散歩に行きますが、

今では、かなり水位が下がり、小川のような流れになっていて、高く伸びた草に覆われ、

ここで、お母さん達が子供の頃、よく遊んで、魚を取ったりもしたんだよと話しても、娘達はいまいち、信じられない様です。

でも、私達は、

ここで間違いなく、夏を過ごし、

そして…、何とも奇妙なあの出来事に遭遇しました…。

河原を見に行きたいなとも思いますが、

あの時…、何かを、妹を、獲ろうとしていたものは、

今もここにいるのかな…と、思い出したりもして、

傍にいる娘達を、獲られるわけにはいきませんので、

草を分けてまで、入っていこうとも思いません…。

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