中編3
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タスケテ…

先週、僕達はこの町に引っ越してきた。

この間住んでいた所より、少し田舎だけど、

川が多いから釣り好きの僕にはぴったりの町だ。

早速、今日もこの町でそこそこ釣れると評判の池に行く。

弟がついていくと言うので、しょうがなく連れて行った。

自転車の籠に、釣竿とバケツを入れていざ、出発!

ワクワクしながら進んで、しばらくすると標識が見えた。

〇〇池この先200メートル先

そろそろだ!大物釣れたりして…

そんなことを想像してると前から男の人が歩いて来た。

おかしいな…。ネットではあまり人通りが無いって…

すると男の人が話掛けてきた。

慌てて自転車を止めて男の人の話を聞いた。

男の人「どこに行くんだい?」

僕「〇〇池に釣りに行きます。」

男の人「あそこはよく釣れるけど、有名な心霊スポットだよ…」

僕「本当ですか!」

男の人「本当だよ!女の人の霊が…」

そこまで言うと男の人はニヤリと笑って歩いて行った。

怖かったけど釣りには変えられない。

僕達は200メートルの道を進んだ。

しばらくすると、池が見えてきた。

大きくて深い池だった。

「釣るぞ〜!」

僕と弟はそう言って釣りを始めた。

しかし、思ったほど釣れない。

弟が別の遊びをし始めたその時だった。

ゴボゴボ…

池の真ん中辺で何かが泡を立てている。

泡の中からチラチラと人の腕が見えた。

そしてそれは、少しずつ近づいてくる。

沈んだり、浮いたり。

泡がなくなった。

その瞬間、池から女の人の手が僕の足を掴んだ。

ゴボゴボと音を立てながら女の人の顔が浮き上がってきた。

女の人が口を開く。

「タスケテ…」

「う、ウアア〜〜!」

僕達は必死で逃げた。

separator

そうして家に帰り、お母さんにそのことを話すと、

「刺激しちゃったのね。お母さんも行くから、弔ってきなさい。」

と言われた。

仕方なくおまんじゅうと線香を持って弔いに行った。

お母さんがいるせいか全然怖く無い。

弔い終わって、帰ろうとすると、たまたま池の管理人さんに出会った。

管理人さん「何やってるんだ〜い」

僕「幽霊を弔ってます。」

管理人さん「何でだい?」

僕「あの…(以下略)

管理人さん「おかしいな…。ここは心霊スポットなんかじゃ無いけど。」

僕「えっ!」

おかしく思いながら、家に帰った。

テレビを付けるとニュースがやってた。

「先日、行方不明となっている福田優子さんの衣服が見つかり、警察が調査を進めています。また、同棲中だった井上孝治さんも行方不明となっており、捜査が進んでいます。」

画面に「福田優子」と「井上孝治」と書かれた写真が二枚表示された。

僕はとても驚いた。

なぜなら、井上孝治の写真はこの間の男の人で、福田優子は幽霊で間違いなかったからだ。

弟もそれを見て絶句していた。

次の日、僕達は池に向かった。

池について辺りを見回すと、

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池の真ん中にブクブクに膨れた人間みたいのが浮いていた。

女の人は幽霊なんかじゃなかった。

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いちさん、初めまして。コメント、ありがとうございます。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*絶句

むうさん、初めまして。コメント、ありがとうございます。
釣りに行ったら人がプカリ…

絶句……

何と言う事でしょう:(´◦ω◦`):