短編2
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おしどり夫婦

ワシらは二人はお互いワイン好きが高じて結婚した様な夫婦だった。

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だから長男、長女が生まれた日やマイホームを購入した日等々

節目節目の年には必ず二人でお気に入りワインを買っていた。

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そしていつか二人で昔話でもしながらここにあるワインを飲み干そうと約束していたのに・・・

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ばあさんが脳梗塞で倒れた。

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何とか一命は取りとめたものの

これからは寝たきり生活になるらしい。

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そうなると息子、娘達も冷たい物で

「入院費は誰が出すの?」

「自宅介護なんて俺達は無理だよ。」

と話す事はお金や自分達の事ばかり

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ワシ:「ばあさん、ワシら誰のタメに必死で働いてきたのかのぉ?」

妻:「どこの家もこんなものですよ。(笑)」

ワシ:「ばあさんは優しいの~」

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ふと見ると目に涙をいっぱい溜めてるばあさん・・・

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ワシ:「ばあさん、これ何か分かるか?」

妻:「それは・・・・」

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ワシ:「結婚1年目の時に買った30年物のワインじゃ!!」

「ばあさんが大切に保存してくれてたから今が一番の飲み頃じゃ!(笑)」

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そのワインを見た瞬間、緊張の糸が途切れたように号泣するばあさんから

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妻:「私はもういいの。あなたが飲んで」

ワシ:「何を言っておる。看護師さんが来たらもう飲めんぞ!(笑)」

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妻:「あなたのその気持ちだけで十分よ。(涙)」

ワシ:「もうワシの事は気にするな!!」

妻:「・・・・・・・・・(涙)」

ワシ:「ホレ早く口を開けろ!(笑)」

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妻:「ゴメンなさないそのワイン毒が入ってるの」

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ワシ:「だから飲めって言ってんの!!」

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現代版ブラックユーモアですね。(笑)
着眼点が見事です。
戦慄するようなお話もいいですが、たまには、こんな怖話もいいなぁ。と思いました。
(いやいや、「おしどり夫婦」十分戦慄に値するお話でした。)