短編2
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すずめ

これは小学生の頃自分が体験した話である。

小4だった俺はある日庭に雀の雛が落ちているの発見した。

まだ毛もない赤ん坊である、放っておいたら死んでしまうだろう。

俺はすぐ拾って兄に見せた。

だが元気がない‥

試しに水で柔らかくしたご飯をあげてみるとゆっくり食べた。

親に見つかるとうるさいので兄の部屋のタンスの中でひっそりと飼うことにした。

ピースケと命名。

何日かするとピースケは元気になり自分から餌を欲しがるようになった。

よく食べるしよく鳴く。

布団の上に置くと羽をパタパタさせて一生懸命飛ぼうとしている姿がとても愛らしい。

兄弟全員友達と遊ぶのを忘れるくらい世話をした。

しかし、

子供では限界があるらしい。

ある朝いつも通りタンスをあけた‥‥

 小さな雛が、

   息絶えていた。

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言葉が出なかった‥

自分の無力さを痛感した瞬間だった。

わかっていた

わかっていたつもりだった‥

いつかは別れる時が来ると。

その後

庭の片隅に埋めることにした。

小さな体に土をかけていく‥

やがて小さな体は見えなくなった。

俺はその小さな墓の上に花を置いてその場を去った。

悲しすぎて

いや

虚しすぎて涙もでなかった。

それから2週間くらい経ったある日、

お参りに行ってみると

墓の横に見慣れない草がある

もしやと思い触れてみた

その草はゆっくりとお辞儀をした‥

おじぎ草だ。

この時は泣いた

泣いて泣いて泣きまくった。

まるでピースケが「ありがとう」と言ってるようだった。

やっと心の曇りがなくなった気がした。

こちらこそ

ありがとう、ピースケ。

最後に読んで下さった方

ありがとう!

怖い話投稿:ホラーテラー ガゼットさん  

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