中編3
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ベランダ

ついこの間の話しです。

私は現在、埼玉のとある団地でお付き合いしている彼と同棲しています。

住み出してから

彼は朝から夜まで仕事

で居ないので

私は家事中心で

家に居ることが

多くなっていました。

昼間にベランダへ

出て洗濯物を干す。

毎日何気なく

繰り返していましたが

ある日おかしな事に

気がつきました。

私が昼間ベランダで洗濯物を干している時は

かわりないのに

夜洗濯物を取り込む

時は

いつもベランダの床が

水っぽく濡れていたん

です。

隣のベランダから

伝っているのかな?と

最初は気にも

していませんでした。

雨が降っている訳でも

ないのに夜になると

ベランダが濡れている。

そんな日が毎日毎日

続き

私は気持ちが悪くなり

彼に相談しました。

彼は大袈裟だと。

全く聞き入れてくれませんでした。

私は仕方なく

そのまま過ごして

いました。

ある日彼の仕事が

遅くなり

1人で夜ごはんを済まし

洗濯物を取り込もうと

カーテンに手をさしかけ

たとき、

窓も開けていないし

風も吹くわけないのに

カーテンが舞い上がり

私はとても恐く

なりました。

そのまま数分様子を

伺って何もないことを

確認してから

ベランダへ出ました。

すると生ぬるい感覚

で足元を見ました。

真っ赤に染まった

血のような物が

床一面に広がって

いました。

私は夢か現実かも

わからず

ただ計り知れない

恐怖でその場を

動けなくなっていました。

すると不気味な

笑い声が聞こえ初め

ベランダの手すりの

方へ目をやると

水びたしになった

女の人が必死で

しがみついて

こっちを見て

笑っていたんです。

悲鳴をあげることも

出来ず

私はきずいたら

布団で寝ていました。

目を覚ますと

彼がそばで心配して

いました。

彼に話を聞くと

帰宅し私の姿がなく

ベランダへ行くと

私が倒れていたと

言うことでした。

信じてもらえるか

わからなかったのですが

私は彼に全てを

話しました。

真剣な私の様子を見て

彼も信じてくれました。

翌日私達は大家さんの

ところへ行き

この団地について

話を聞きました。

この団地は今から

8年前に私達が住む

405号室の上の階505号室

で同棲していた

カップルが居たそうです。

しかし、そのカップルは

喧嘩が絶えず

彼は働きもせず

女性はとても悩んで

いたそうです。

そんなある日彼が

家を出ていき

女性はお風呂場で

自殺をはかったそう

です。

手首を切った女性は

死にきれず

びしゃびしゃに濡れた

まま5階から飛び降りを

計ったそうです。

そのとき405号室である

ベランダのてすりに

女性が引っ掛かり

そのまま亡くなった

と聞かされました。

私は恐怖で言葉も出ず

それを知った彼も

何も言わず

私たちは大家さんと

別れ自宅に戻りました。

引っ越すお金も

まだ無いので私たちは

いまでもその団地に

すんでいます。

霊媒師さんに相談し

盛り塩を備え

今は何もなくなりました。

だけど時々

思いだし、今でも

恐怖するときがあります。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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