短編2
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親の愛

ある病院で抗がん剤治療を受けてる子供がいました。

痛みで毎日悲鳴を上げ続ける息子。

息子の手を握りながら毎日祈り続ける父と母

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しかし先生からはもって1年との非情宣告

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「もう病院なんかに任せてられない。」

こうして二人は自分達の手で息子を助けてくれる人を探す事にしました。

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気功師、宗教団体、自己啓発セミナー

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ありとあらゆる場所に顔をだし

ありとあらゆる方法で金を騙し取られ

ありとあらゆる形でご近所さんから嫌われ

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身も心もボロボロになり「もうダメだ」と

最後の頼みの綱として出会ったある占い師から

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高額な飲み薬を購入しました。

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「これで息子は助かる。(涙)」

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しかし自宅で悲鳴を上げる息子に薬を飲ますも

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「うぅぅぅぅ~」

「ぎゃぁぁあああ」

「死ぬぅぅううううう」

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飲む前と何ら変わらず悲鳴を上げ続ける息子。

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「・・・騙された(怒)」

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それまで使ったお金と無くした世間体

後戻りできない所まで自分達を追い込んだ二人に

この薬が本物かどうかなんて考える余裕はなかった。

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後日、「あの薬全然効かないじゃないか?」と二人で文句を言いにいくも

占い師からは「イヤ、ご希望通りのお薬をお渡ししてます。」の一点張り

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それから「イヤ偽物だ!」「イヤ本物だ!」そんなやり取りを数十分した所で

ウンザリ顔になった占い師から

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じゃあ「死ねる薬」あげますよ。

その言葉カチンと来た父親はその場で占い師を殴り殺し家に帰りました。

Concrete
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