中編4
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後ろから..。

正直あまり恐くない話しでございます。

今日何気に思い出したのでお話しさせて下さい。

先に断っておきますが..拙い文章と表現力で申し訳ないのですがご容赦下さい。

それでは宜しくお願いします。

今から10年位前の冬だったと思います..。

その当時お付き合いしていた彼女と同棲してました。その日はお互い仕事が終わる時間が同じ位だった事もあり、待ち合わせして外食でもしようって事になりました。

無事に彼女と合流して食事を済ませ、自転車の後ろに彼女を乗せて家まで帰っている途中で..後ろから彼女が変な事を言い出しました。

最初は今日お酒飲んでたから、酔ってんのかなぁ~とか思いながら適当に話しを流していたのですが..

よく聞いてると..酔って話してる感じではなく普通に話してるようだったので、ちょっと集中して彼女の話しを聞きはじめました。

彼女「..麦わら帽子をかぶった、白いワンピースを着た髪の長い女の人がね?」

え?何?誰の話し?この寒い中ワンピースをお召しになってる猛者がいらっしゃる?..そんな事を思いながらも「うん。うん。そうなの?」とか相槌をうちながら話しを聞いていたのですが..

彼女「その女の人が凄い可哀想な生い立ちでね。今もずっと泣いてるの。それ聞いてたら私まで泣けてきたよ。」

自分「..へぇ..そうなの?何で今泣いてるってわかるの?何で..何で話し聞けてるの?..ねぇ?何で?(泣)」

彼女「えっ?だってずっと付いて来てるよ。今も横にいるんだけど」

!!ビックリですよ本当に。それを先に言ってよ。それを聞いて自分も自転車を運転しながら後ろを確認しましたが..彼女以外、誰もいない..。

自分「誰もいないように見えるけど..本当にいるの?」

彼女「いるよ!私のすぐ横に!今の話し聞いて笑ってるよ。」

自分「..あの~ちなみにその人は生きてる人?」

彼女「..生きてはいないよ..死んだんだって..元々、親とも仲が悪かったらしくてね..何か淋しい最後だったみたいだよ..小さい頃から..」

自分「..ちょっと待って。」

正直もう精神が限界でした。ただこのまま帰ったら家まで付いてくるんじゃないかな?とかメチャクチャ不安だったのもあるし。何より彼氏として彼女を守らないと!って気持ちがあったんだと思います。

ひとまず話しを終らせねば、帰ってもらわないとって一心で..勿論冷静さと平静を装おって、彼女に話しました。

自分「..ひとまず話しは聞いたんでしょ?でも俺達がその女の人にしてあげれる事は現状無いよ。お前も少し気持ちを強く持て、同情だけじゃ結果供養にはならないだろう。今は何も出来ませんのでお帰り下さい。でいいんじゃないか?その女の人には悪いけど俺はお前に付いてこられたら困るし迷惑なんだよ。何より俺はお前が心配なんだよ。」

彼女「................うん。....あっ」

自分「ん?どうした?」

彼女「..あの子、居なくなったよ。ニコッて笑って消えた」

えぇ~本当に居なくなったの?何て話のわかる人なんだろう。そんな事を思っていたら家に着いたので自転車を駐輪場にとめてた時に彼女が..。

彼女「さっきはごめんね。..でも多分あの子も淋しかったんだと思う..たまたま私と波長が合ったから付いてきちゃったんだと思うんだけどね..」

自分「..ん~そんなに可哀想な子だったの?」

彼女「..うん。何か小さい頃から..」

..そう言って彼女が泣きだしたので、ひとまず部屋に帰って彼女が落ち着いたら話しを聞こうと思っていたのですが..彼女は泣き疲れたのか、そのまま寝てしまいました。

まぁ話しは明日聞けばいいか..そう思いながら自分も布団に入り、さっきの事を思い出してました。

..しかしアイツはそんなにガッツリ見えちゃう子なの?話しまで出来るの?..凄いスキルをお持ちなのね..俺の彼女..。はぁ~しかし本当に付いてきてたのかなぁ?俺には全然見えなかったし..可哀想って生い立ちも気になる..う~ん..はぁ。何か疲れたなぁ。まぁ明日聞けばいいか!よし!今日は寝よう!!

次の日..

自分「昨日の話しなんだけどさ」

彼女「あぁ昨日のね..もういいの..あんまり思い出したくないから..ごめんね。この話しは終わり!」

自分「えっ?何で?」

彼女「しつこい!もういいからいいの!また思い出させて大事な彼女泣かすつもり?」

自分「..そうッスね。わかりました。私聞きたい気持ちをグッと堪えて、今日も元気に仕事に行って参ります!」

彼女「うん。よろしい。でも昨日は本当にごめんね。」

そんな感じで俺の中では何も解決せずに話しは終わりました。今だに謎だらけですが..長い人生ですから、まぁそんな事もあるかと思ってます。

彼女は以前、心霊スポットに連れて行かれて連れて帰って来てしまったのでしょう..次の日から「熱い熱い..助けて」と数日間、ずっとうなされてた事もあったとか..そんな話しを後日、彼女のお母さんから話してもらいました。彼女は本当に気持ちの優しい子だったから..憑きやすかったのかなぁ?

そんな事を思いながら書いてみました。

スッキリしないお話しを長々とすいませんでした。

拙い文章と乏しい表現力に最後までお付き合い下さいまして本当にありがとうございました。

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