短編1
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霊芝電器

私は昔、若い頃に××(某家電メーカー)に勤めていた。

どこかの町工場に行った時のことなんだがそこには防空壕を改造して作られた地下倉庫があった。

地下倉庫の中が気になり入ってみるとそこには見た事の無い冷蔵庫が置いてあった。

観察していたら「器電芝霊」という刻印がされていた。

更に興味が湧き私は扉を開けてしまった。

中の冷気がふわっと外に広がる。

「魂」「敗失」「敗失」「敗失」「鬼」

という古そうなラベルがそれぞれ貼られた小ビンが入っていた。

「違いますよ。そっちじゃなくてこっちです。」

と後ろから町工場の社長に言われてその日はそこから締め出された。

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数年後にまたその会社を訪れる機会があって社長にもう一度あの冷蔵庫を見せて欲しいと言った。

すると「ああ、気付かれてましたか?いやあ流石は××さんは違う。国には秘密にしろって言われてたもんですがね。いやまあ、結局ご存知でしょうが失敗しちまったもんですし、もういいんです。あれだけ苦労してたった一人生き返っただけですし。」

と・・・言われたのを覚えている。

何だったんだろうアレは・・・・・・

Concrete
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