短編1
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人面瘡が語り始めた時

 ちょっと昔の話。

 ある日、僕の右の金玉が、ぴょこんと袋から、まろび出て来た。

 そいつには目と耳と鼻と口があって、側面には小さなヒレまでついていた。

 困ったことだと思ったが、仕方がないので、僕はそいつに食事を与えて育てることにした。

 名前もつけた。元々が金玉なので、タマちゃんと呼ぶことにした。

 それから二ヶ月が過ぎたころ、

「今日まで育ててくれて、ありがとう。でも、もうここでは暮らせません。お願いです。どこか川の中に放して下さい」

 と、タマちゃんが言った。

 当時、僕は東京で暮らしていた。近くには多摩川が流れていた。

 僕はタマちゃんの願い通り、その多摩川にタマちゃんを放してあげることにした。

「さようなら! タマちゃん!」

 別れは悲しかったけど、タマちゃんのためだから……。

 嬉しいことにタマちゃんは、しばらくの間、多摩川に留まっていた。その間に髭も生え、タマちゃんの愛らしい姿はテレビにまで取り上げられるようになった。

 でも、もうタマちゃんはいない……。

 寂しい……。

 ところが昨日の夜のこと、今度は左の金玉が袋から飛び出して来た!

 僕は、そいつをポニョと名づけた。

 ポニョは女の子で──

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ロビンさん。
僕の作品を読んで下さってありがとうございます。また、評価して下さってありがとうございます。

あー。変態に生まれてよかった!
35億と、あと五千万人の内の一人。

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奈加さん。
僕の作品を読んで下さってありがとうございます。また、評価して下さってありがとうございます。

「世にも珍(ちん)奇な物語」になると思います。

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むぅさん。
僕の作品を読んで下さってありがとうございます。また、評価して下さってありがとうございます。

旅立つ大将といえば、裸の大将……?

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月舟さん。
僕の作品を読んで下さってありがとうございます。また、評価して下さってありがとうございます。

ポ●ョがいるから大丈夫。

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モズさん。
僕の作品を読んで下さってありがとうございます。また、評価して下さってありがとうございます。

いつもポコから?

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軽快な語り口ですけど、どっちも無くなってますよね…。自分の身体の一部がなくなっていくという「非日常」なのに、違和感や恐怖を感じていないような態度、『世にも奇妙な物語』とかに出てきそうな雰囲気です。

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いつもここからのネタみたいだ。
恐ろしい時~
恐ろしい時~
金たまが語り始めた時~
金たまが語り始めた時~

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