短編2
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友達

私は生まれつき体が弱く学校をよく欠席していた。

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それに加え人見知りのせいもあって

私には友達が一人もいなかった。

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本当は私だってみんなとカラオケやショッピングに行きたかったし

ドラマみたいな恋なんかもしてみたかった。

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でも地味で目立たない私はいつも一人ぼっちだった。

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そんな私の唯一の楽しみは毎日グランドで一生懸命部活を頑張ってる

サッカー部のキャプテンA君を眺める事だった。

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彼は男子からも女子からも絶大な人気があり

又、誰に対しても優しく

勉強も常に学年で一番な上にサッカーもムチャクチャ上手い。

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当然、私なんかって気持ちで最初はA君をただただ眺めるだけだったけど

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A君のお父さんが私が入院してた病院の先生だと知った時は

飛び跳ねるほど嬉しかったのを昨日の事の様に思い出す。

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もし、運命の赤い糸があるなら?

もし、二人きりになる事が出来たら?

もし、私に話しかけてくれたら?

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その日から私の頭の中はA君との出会い方で頭がいっぱいになってた。

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でも、やっぱり待ってるだけじゃ全然進展がなくて

いつの間にかA君にも彼女が出来てて

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病院にも行かなくなった私・・・(涙)

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だからと言って「はいそうですか」と諦められる訳もなく

相談できる友達もいなく

私は毎日毎日泣いていた。

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そんな時出会ったのがB子だった。

抜け駆けはダメと言う事でA君に彼女を作らせない様頑張ってた女の子だ。

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B子と会うとA君にバレない様どうやってA君の彼女をシメるか?

「レイプ」やら「呪い」やらとただ事ではない案まで出すB子。

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それでも私は怖くなかった。

今まで誰とも仲良くしたことがなかった私にとって

形はどうあれ生まれて初めての相談相手で

生まれて初めてできた友達だったから

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だから私はB子の言われるがままに従った。

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「A君の彼女をずっと見張っとけ!!」

ただそれだけの命令を今もずっと・・・

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ある意味一番えげつねえパターンじゃないっすか!

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