短編2
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髪の毛

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私が中学生頃の話です。

家庭の事情で私はおじいちゃんとおばあちゃんの家で暮らすことになりました。

と、言っても実家は一軒隣。

中学生になった私はあまり干渉されるのが好きではなく唯一ひとりきりになれるお風呂の時間が好きでした。

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ー金曜日の夜

私は夜中にどうしても見たい番組がありひとり起きていました。

見たい番組まではあと1時間ある…お風呂に入ってしまおう。私は浴室に向かいました。

しん…と静まり返った浴室は不気味さを醸し出していておばあちゃんがお風呂に入った後直ぐに入れば良かったと後悔をしました。

しかし既に服を脱いでしまった後だったため渋々入浴を済ますことに…。

直ぐに私は異変を察知しました。

髪を濡らしていると背後に気配を感じたのです。

しかしそんなのは私にとっては日常茶飯事。

シャンプーを付け洗い始めました。

……

………

…………ん?

『私、こんな髪の毛長かったっけな…』

それまで髪の毛を伸ばした事のなかった私は(参考までに元AKB48の篠田麻里子さんぐらい)自分の髪の毛であるはずのそれに違和感を感じました。

music:2

そして私はとうとう洗う手を止めてしまいました。

頭頂部に温かい息が掛かるのです。

そしてゆっくりと上に目をやると…

shake

sound:39

なんとそこには後ろから私の様子を真上から覗き込む半笑いの女性の姿がありました。

私は急いで髪の毛の泡も流さずにバスタオルを羽織りおばあちゃんの元へダッシュしました。

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それから私は必ず『お風呂入っちゃいなさい』の言葉には従うようになりました。

あの女性の霊はそれから1度も遭遇していません。

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