短編2
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公園下の生活(後2)

完全な密室だ。

外はすっかり、台風当来で、風圧と、浸水した水圧でドアは、まるで壁の様にびくともしない。

昼前えとゆうのに、間接照明をつけていないと前が見えないぐらい暗い。

この六畳程の小屋の中に私以外の何者かが潜んでいると思うと、気を失うくらい恐ろしい。

気を失えるなら、まだいい。残りの1週間気を失っていたい。

ギギ…ギギ…

と音がした。

本来なら、私が外回りをしてる時間だ。

まさか、出てくる。

ズズと天井裏の板がゆっくりと開く音がした。

!!

まるで金縛りにあったように、体が動かない。

背中の方で、ズズとゆっくり下に降りる感じがした。

間接照明の灯りが、やつの影を映し出した

人間ではない。

私の直感はそう感じた。

無造作に冷蔵庫にあるものを見繕うと、再び、ズズと天井裏に戻っていった。

やっぱりこの天井裏には何かが居るのだ。

そして、この冷蔵庫の食料が多い訳が分かった。

寝返りをうって、天井の方を見た。

やつと目があった。

『ぎゃーーー!』

思わず叫んでしまった。

奴は、顔を引っ込めた後、ギギ…ギギ…ギギ…

ドンッドンッと騒ぎ出した。

私は、恐怖のあまり、天井を見つめながら、硬直してしまった。

逃げたい。帰りたい。

しかし、逃げ場は無い。残りの数日間、ずっとこのままだ。

次の瞬間、やつがはっきりと顔を除かせた。

その顔の意外性に、想像以上の恐怖を覚えた。

メガネを掛けた、太った中年男性がナイフを加えてニコニコしながら、こっちを見ているのだ。

『ぎやぁぁ』

と、叫び、ドアの方へ走ったが、やはり開くわけがない。

ヤバい、殺される。

その男は、ズズっと壁伝いに器用に降りてきた。

ヤバい、殺される。

『誰かぁ!助けて!誰か』

私は力の限りに叫んだが、誰一人助けなど来るはずもなく。

私の叫び声だけが洞窟内に響き渡った。

その男は黄ばんだブリーフ一枚と、蜘蛛の巣を身にまとい、ゴキブリや蛾などが張り付いてもがいていた。

『やだ、こないで』

腰が抜けたように、その場に座り込みと、力なく叫んだ。

はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…

息を荒くしたその男はナイフを舐めながら、近づいてくる。

臭い。その男からは下水道に似た異様な臭いが漂っていた。

『キモいんだよ!お前なんか死んじゃえ』

と叫ぶと、その男は顔を真っ赤にしてドンッドンッと暴れ出した。

ごめんなさいつづく

怖い話投稿:ホラーテラー くじらUFOさん  

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