短編1
  • 表示切替
  • 使い方

タクシーの行き先

wallpaper:1802

今日も、終電だ…

ここ数日、後輩のミスで仕事量が増えていた。

1人、駅を出た俺は考えた

タクシーで帰るか

歩いて帰るか

普段、健康のために歩いているが、残業続きで流石に今日は、歩く気力もない

俺は、タクシー乗り場のベンチに腰を下ろした。

程なく目の前にタクシーが停り扉が開く。

わりと早かったな…

歩かなくてよかった

「桜台公園前のコンビニまでお願いします」

タクシーなら5分そこそこで着く

寝るつもりは無かった

しかし、いつの間にか寝てしまったようだ…

「お客さん、着きましたよ!!」

運転手の声で、目を覚ました俺は辺りを見回した。

「あれ?桜台公園のコンビニって言ったはずだけど」

着いた先は、緑の丘公園だった。

「でも、お連れさんがここに変更して欲しいと…」

あぁ

そう言う事か…

俺は料金を支払ってタクシーを降りた。

あいつが呼んだのか…

今日はあいつの命日だった

すっかり忘れてたよ…

一年前の今日、俺と彼女は、深夜に緑の丘公園の展望台に来ていたんだ。

誰もいない展望台

「この夜景、二人占めだね」

嬉しそうに呟いた瞬間

彼女は突き落とされたんだ…

Normal
コメント怖い
4
7
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ
表示
ネタバレ注意
返信
表示
ネタバレ注意
返信

@まー-3 サン
コメありがとうございます(^-^)
読み手それぞれの結末が出来上がりそうです
まー-3サンならどんな結末にするんでしょう(^-^)

返信
表示
ネタバレ注意
返信