短編1
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亡者③

壺の中には何も入っておらず、

さやかは少しがっかりした。

「ねぇ、この壺なに?ただのかざり?」

キッチンから戻ってきた大北は、

不機嫌に答えた、

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「それは、ただの飾りじゃないんだよ、大切なものを入れておくものなんだ」

「え、あ、勝手に触ってごめん、でも気になっちゃって」

「何を入れるか知りたい?」

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大北はそう言うとひとつ面白い話をしてあげると言って、

話し始めた。

「小さいときに、よくトカゲを捕まえては、しっぽをとってた。

ほら、勝手にとれるあれ。俺はその尻尾を瓶に入れて集めてた」

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「ある時、その尻尾がひなびて臭くなっているのを発見した時、

その時の匂いが忘れられなくて、それからはミドリガメ、ハト、

ネズミ・・・そして学校で飼育していたウサギ、近所の猫」

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さやかは笑いながら大北に聞いた、

「じゃあ、つぎは何?」

「次か、、、ん?雨が降ってきたみたいだ、調度いいな」

大北はそうつぶやくと、さやかの首を隠し持っていた包丁で

切り裂いた。

亡者③

Concrete
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