ある時代…
ある国のお話…
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皆から慕われる善王がいた。
家族や臣下はもちろん民からも慕われた王様であった。
ある日、隣国であるB国の民から陳情が送られてきた。
B国の王様が民を苦しめる政治を続け生活が困窮しているという…
どうにか、助けてほしい…
Ｂ国の王を倒してＢ国も治めてほしい…
…
もちろん、直ぐには王様は動きませんでした。
Ｂ国の現状を確認させ王様に体制を整えるように
書状を出したのです。
もちろん、援助もおしまないとも…
Ｂ国の王は怒り狂いました。
王としてのプライドを傷つけられたのです…
一週間もたった頃には戦争が始まり優秀な王や臣下…そして、技術のある善王は勝利を治めました。
戦争に負けたＢ国でしたが善王の寛大な処置により戦争前以上に幸せな暮らしが待っていたのです。
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この噂を聞いたＣ国とD国の民は直ぐに善王に陳情書をだしました。
内容はＢ国の民と同じ…
善王は状況の確認と各王への書状を送ります。
Ｃ国の王は怒り狂い、D国の王は現状の改善と善王への協力を約束しました。
結果…D国との連合軍によってＣ国は滅びD国は善王の下で繁栄を手にいれたのです。
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善王の噂は世界中に拡がり、敵対するもの、服従するもの、静観するもの…
敵対するものとは戦争になり…
服従するものには善政が約束され…
静観するものには善王と協力し国が栄えました。
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しかし、善王は気がついていませんでした。
敵対する国との戦争によって善王の国や服従した国々は疲弊していた事に…
もちろん、現状の確認を善王は怠りませんでした。
しかし、善王を敬愛する者達は偽りの報告を送り続けたのです。
王に心労をかけさせない為に…
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20年という脅威的な速さで世界を統一した善王が愛する家族…愛する臣下や民のいる自国に凱旋しました。
これで戦争は無くなる…幸せ生活が待っている…
善王は幸せな気持ちで門を潜ったのです…
しかし、待っていたのは…
善王の瞳に入ってきた光景は…
荒れ果て疲弊した国…
餓死した民の死体…
そして…
…
…
…
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妻や子供が吊るされた姿でした…
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あまりの出来事に呆然とした善王…
しかし…
善王が理由を理解できる事は…
永遠に来ませんでした…
何故なら…
愛する民のはずの幼い子供が手にした…
槍で…
心臓を貫かれていたからです…
作者まー-3