短編2
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入院

小学生の時先生に聞いた話。

その先生は学生時代ラグビーをしていて鼻の骨を折って手術の為入院したことがあるそうです。

その病院は地元でも幽霊病院と言われていたらしくその噂は聞いていたものの先生は幽霊の類は全く信じていなかった為何も考えず入院したそうです。

先生は暇だったため話に聞いていた心霊現象を面白半分で試してみようと思ったそうです。

1つ目が「病室でコップに水を入れて置いておくと朝に水がなくなっている。」というものでした。

先生は寝る前にコップ満タンに水を入れて眠りについたそうです。

すると夜中廊下の方から「ピタッピタッ」と水気を含んだような足音が聞こえてきたそうです。

先生は看護婦さんが見回りをしているんだろうと気にしてはいなかったそうなのですがその足音は「ピタッピタッ」とほかの部屋へ入らず先生の部屋へ近づいてきたそうです。

1歩また1歩と近づいてきて先生の部屋の前で止まると「キィ〜」とドアの開く乾いた音が聞こえてきたそうです。

それと同時に金縛りにあったそうです。

目をつぶりたくてもつぶれない声を出したくても出せない何者かに足と手を押さえつけられて動けないという様な状況の中先生の視界に入口の方から黒い人の形をした影が入ってきたそうです。

その影は先生の隣へ来ると「う"う"う"う"う"う"〜〜〜」

「みず〜〜〜」

と低い声でと言ってきたそうです。

黒い影をよく見ると目はくり抜かれており歯は所々抜けておりボロボロだったそうです。

その黒い影が置いていた水を見つけるとニタァと笑ったそうです。

先生は怖さのあまりそこで気を失ったそうです。

気が付くと看護婦さんに「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」と揺さぶられていたそうです。

看護婦さんに「汗だくでうなされていたのでつい起こしてしまいました」と言われたそうです。

身体を起こすと手首と足首に強い痛みを感じたそうです。

看護婦さんもいた為見てもらうと看護婦さんの表情が一瞬にしてこわばったそうです。

手首足首にくっきりと人に握られたあとがついておりうっ血しており手足の色が変わっていたそうです。

夜が開けて医師に見てもらうと骨折していたそうです。

看護婦さんが院長先生に話を聞いてみると言い聞いてもらったみたいなのですが結局何かわからなかったみたいなのですが軽い気持ちで霊をおちょくる行為をしてはいけないと先生は言っていました。

それ以来先生は幽霊の存在を信じるようになったそうです。

ご視聴ありがとうございました。

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