短編2
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友達の家

友達の家の話…

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僕の友達のお家が変だ…

お父さんとお母さん…

お兄さんとお姉さん…

お爺さんとお婆さん…

叔父さんと叔母さん…

そして、友達の良子ちゃん…

凄く大家族なのに…

畳が8枚の部屋と台所…

トイレとお風呂しか無い…

三段ベッドとか有るからこの家族構成というか暮らし方がおかしい訳ではない…と思う。

大変だとは思うけど…

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良子ちゃんと友達になってからお家に遊びに行かせてもらった。

その時にお母さんと叔父さん…お婆さんと会った。

挨拶もした。

帰る時にお姉さんとも会った…

次に遊びに行った時にお父さんとお兄さん…と会った…

次に遊びに行ったらお母さんが料理をしていた。

良子ちゃんに「家族が多くて良いな~」と言ったら…

「そう?」と冷めた感じで返事がかえってきた。

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良子ちゃんと友達になってから半年がたった頃…

良子ちゃんが実は『もらわれっ子』だと知った。

だからと言って良子ちゃんとの関係が変わった訳ではない…

私と良子ちゃんは友達だ!

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ある日…

良子ちゃんから悩みを打ち明けられた…

良子ちゃんの家には開けてはいけない押し入れがある事…

お父さんとお母さん…

お兄さんとお姉さん…

お爺さんとお婆さん…

叔父さんと叔母さん…

男女の関係がある二人に同時に会った事が無いと言う…

「良子ちゃん…意味が解らない…」

「だから!!!お父さんとお母さんとか同時に会った事が無いの!」

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意味の解らない会話から一ヶ月…

良子ちゃんからの留守電が…

「今日…初めて家で一人だから…押し入れ開けて見るよ!」

そんな内容だった…

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それから良子ちゃんとは会えていない…

先生は「良子ちゃんのお家は急な事情で引っ越したよ」と教えてくれた…

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10年後…

良子ちゃんから手紙がきた…

『私は家族と仲良く暮らしてます。あの時は変な留守電を入れてごめんなさい』と書いてあった。

そして、写真が二枚同封されていた。

良子ちゃんを中心に五人ずつの家族と写っている写真が一枚ずつ…

良子ちゃんの瞳が虚ろなのが心配で手紙を出したが返事は返ってきてません。

Concrete
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