短編2
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祭り屋台

真夏の祭…

夜も汗ばみ寝苦しい日々が続いている中…

神や仏…妖怪や人々…

全ての者が楽しむ儀式…

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ビニールプールに張られた水に泳ぐ『金魚』達…

私が生業としている『金魚すくい』の屋台…

金曜の夜から月曜の夜まで開催されている祭の屋台の1つである。

家族や恋人…友達となど、皆が楽しむ姿は私の楽しみだしやりがい…

しかし、昨日…土曜から様子が変わった…

………

……

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女…

血塗れの女が金魚を見つめて座り込み動かない…

何をするわけではなく見つめるだけ。

他の客も寄り付かない訳ではない…

不快な事も不思議な事が起こる訳ではない…

ただただ金魚を見つめるだけ…

営業が終わる5分前に薄くなり…

終了時間に消える。

それだけ…

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月曜日の夕方…

私の屋台に野良猫?飼い猫?がやってきた。

本来なら猫や鳥などは追い払うのだが、何故かそのような気にならずに放っておく…

猫は私の顔を見て「にゃ…!」と一声鳴くと私の横で寝てしまった。

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『血塗れの女』と『猫』…

そして、お客…

50年近い経験でも初めての状況…

『金魚』と『猫』…この組み合わせがお客に気に入られたのか携帯電話で写真を撮るお客が多発…

売上も上々…

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月曜日20時…

『猫』が「にゃ」と鳴く…

『血塗れの女』が恋人同士であろう男女を睨み付ける様に凝視している事に気が付く…

楽しそうな2人…楽しそうに金魚すくう男女…

『ポイ』が破けた女性に金魚を一匹渡し二人は立ち去っていく。

そして、『血塗れの女』は2人に声をかけようとする素振りを繰り返し…

消えていった…

………

……

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何が起こった訳ではない…

女性が消えた時…

『猫』が長く高く「にゃ~~~~~~」と鳴いた。

そして『猫』は立ち去った…

悲しむ理由もない…

なのに…私は泣いていた。

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