短編2
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霊感のある知人

もう10年近く前のある日

当時私の母が5,6年の付き合いになる知り合いと歩いていると急に座り込んでしまい

母が「どうしたの!?」と心配すると

言いにくそうに霊が見えることを告白されたことがあったそうです。

いままでそのような話をしたことなど一度もなかったので母はかなり驚いたそうです。

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それ以降不思議な現象や旅行先で変な写真が撮れた際にはその人に聞きに行くようになったのですが

あまり話したくない様子で

うちに霊はどれくらいいるの?とか

どんなふうに見えるの?とか

そういう深刻でない質問にはなんとなくはぐらかされてしまいました。

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その後、私がまだ小学校の低学年だったある日

母親が新しく携帯(当時最新のインカメラ付きのガラケー)を購入し

私も母も大はしゃぎしていたので

早速自撮りしてみよう!という事になりました。

うつ伏せになって私と母親が横に並び

画面の8割くらいが顔で占めているような写真でしたがとにかくテンションMAXで撮影しました。

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「ハイチーズ! カシャ」

...

撮影した写真が表示された瞬間

画面の右上

私と画面の隅との間に小さく

しかしはっきりと女性の顔が写っていました。

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家には私と母しか居ませんし

本来そこには白い天井が写っているはずです。

間違ってもそこに髪の毛の黒や肌の色と見間違えるようなものが映り込むことはあり得ませんでした。

あんなにテンションMAXで騒いでいた私達ですが、その表示された写真を見たまま3秒ほど言葉を失ってフリーズしていました。

「え・・・これ・・・」と指をさして私が言った瞬間

shake

私の母は焦って写真を保存してしまいました。

「なにやってるの!」「今の完全に顔だったよね」など大騒ぎになりましたが

とてもすぐに後ろを向くことができませんでした。

(写真はその後私が何も見ないで消去しました)

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そこでこのような現象が家で起きたことを先ほどの霊感のある知人に会いに行き伝えたところ

「なるほど・・・」と一言

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「え?やっぱりあれは霊だったの?」と尋ねると

「写ったのは髪が肩くらいまである女性の霊だよね・・・?」

「そう!

その霊は前から家にいたの?」

「いや...

いつも付いてきてるよ」と私の後ろを指さしました。

Concrete
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