短編1
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念仏

あれは小四の時でしょうか。

僕の部屋のベッドは二段ベッドで、弟が上で、僕は下でいつもとは反対側に枕をおいて寝ていました。

ウトウトしていたとき、急に目が覚めました。

何故かというと、僕の部屋の反対側の部屋(今は僕の部屋)の方から大勢で念仏のようなものを唱えている音が小さく聞こえてきたからです。

僕は『あれっ?』と思いました。

何故かというと、僕の家の近くにはお寺がないからです。

もしあったとしても、夜中にうちまで聞こえる大音量で唱えられては近所迷惑です。

僕がそう考えたとき、急に金縛りのようなものに襲われました。

手も足も動かずまばたきだけが出来たので、僕は怖くなり急いで目をつぶりました。

しかし。

その声はどんどん近づいてきます。

ゆっくりと。

近づくとともに念仏の音が大きくなってきます。

だんだんと。

その声が近くにきたとき、僕は急に好奇心が湧き、その姿を見てみようと思いました。

薄目で見ました。

正体は…………

黒いもやもやしたものでした。

すると、そいつが僕に気づいたみたいで、急に僕の方に向かってきます。

僕はその時『ちびる』ということを実感しそうになりました。

そいつは僕の真上を通り過ぎるとき、小さく男の声で、

『見てんじゃねえよ』

とつぶやき、壁に消えました。

とても怖かったです。

    byますお

怖い話投稿:ホラーテラー ますおさん  

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