中編3
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私の母は、怖い話が苦手で、テレビの番組に映画もダメで、徹底している。(その反動か、自分と弟は怖い話とか大好き。父親は、見えないから興味がない。)

そんな母が、怖い話が苦手になった理由を最近、話してくれました。

自分の母は、海沿いの集落出身です。娯楽がなく海で遊ぶことが多かったそうですが、よく母親(自分からすれば祖母)に言われたそうです。

「盆の間は海で遊ぶな」

と。

母は、怒られたくなかったので言われたことは守っていましたが、別に気に留めなかったそうです。

ある年の盆に暇を持て余した、母はこっそり家を抜け出して、海に行ったそうです。

徒歩1分で昼間の2時頃だったので、恐怖は微塵もなかったと言います。

母は、浜辺に流れ着いた漂着物やらに興味がありました。見たこともない文字に形をした物は、子どもの心を揺さぶる物でした。

物色していた母が不思議な物を発見しました。それは、立派な指輪で、結婚した母が今だから分かるらしいですが、「結婚指輪。もしくは、大事な指輪だったかも」との事。

しかし、子どもの母は、それを気にもしないで、「綺麗」という理由で、手に取りました。

手に取った時は違和感なく、持ち帰ろうと歩き始めた時に、母が言うには、「海から雄叫びが聞こえた。今になって考えたら、潮の音と思えなくもないけど、その時は雄叫び以外に聞こえなかった」と。

母は、びびって指輪をその場に投げるように捨て、家まで帰りました。

怖くて、夜もしばらく寝れませんでしたが、子どもですので、しばらくしたら、寝たらしいです。

以降は、母の夢の話です。

母は、同じ海岸の同じシチュエーションで、指輪を拾いました。そこに女性が急に現れ、こう言ったそうです。

「その指輪は、本来、私がつける物だったが、訳あって私は死につけられなかった。あの男は、身籠もった私を捨てた。今でも許せない。いつかその子孫末代まで呪い殺したい。お前は、誰もが見えなかった指輪を見つけた。私の願いを叶える為に、お前の子孫末代まであの男の子孫を見つけてもらおう。」

不思議なことにこの数日後に母は、父としりあい、結婚して、俺と弟をもうけました。

最近、弟が結婚間近で、弟の彼女さんから、いわれたのですが、

「お兄さん(私)に、女性の方が憑いています。専門でないので、詳しい事は分からないですけど、今までで、一番はっきり見えます。」と。

俺は、見える体質なのでその女の事を知っていたが、悪いこともおきていないので、気にしていなかった。「見えるが、気にしていない。」と、弟の彼女に言った。

一連の話を聞いていた母が、不安になって俺に母が過去の話をしてくれて、先に話をした内容が発覚した。

その後、母は、俺に寺に行かせた。

以下、寺に行った時の坊さんの話。

「あなたに憑いたものは、あなたに悪さはしないです。ただ、深い憎しみを宿していて、私では、祓えません。ただ、その憑いた女性の霊が、守護霊と同じ役割を担っています。ただ、怨念が強すぎて私では、祓えません。なんで、あなたを守っているのが不思議です。」と。

俺は、祓おうと思ってない。彼女の憎しみも理解出来るのと、これは、宿命だと思っているからだ。

「子孫末代まで」。あの女の霊が言うには、俺に子どもが出来る可能性があるって事だけど、出来るなら、俺の代で決着をつけたい。

早い方が、あの女の霊が安心するのと、亡くなった母の願いなのだから。

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