中編3
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肝試し

これは僕の友人が高校3年生の時の話です。

友人の主観で話を進めさせて下さい。

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高校はT都からT県に約片道1時間10分くらいかけて通ってました。

その日は猛暑日で体育の授業などでクーラーを消すと暑くて教室に入れないほどでした。

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帰り際、後輩が「先輩の帰り道にS駅ってありますよね?あそこの近くに昔の精神病院があってひどい治療の末潰れてしまったらしいですよ。結構な事件でニュースにも新聞にも載りましたよ」

幽霊など信じない僕でもビビリなのを知っている後輩は続けました。

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「でもね、1年の中で一番暑くて、ジメッてしてる時に営業してるとかですよ。先輩行ってみて下さいよ。幽霊信じてないんでしょ?」と言い走っていってしまいました。

小馬鹿にされた気がした僕は辞めとけばいいのに行くことにしました。

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ただし1人では怖いので友人のI垣とM崎を道連れにしました。I垣はおっとりしておりM崎はそんなI垣を揶揄うのが好きでした。(両者とも仮名です。)

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S駅に着くまでは楽しくお喋りをしていた僕達ですがいざ行くとなると足取りが重く、口数も減っていきました。病院の入口に着いた時には既に薄暗くなっていて完全に足が動かなくなりました、その時M崎が口を開きました。

「1列になって入るのがいいと思うんだけどじゃんけんしよう。それで勝ったやつが真ん中になれる」

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その結果、I垣が前僕が真ん中M崎と言うことになりました。I垣が

「行くよ!」と言い歩き始めロビーにつきました。

真っ暗ですがライトをつけて見渡してみると器具とかそのままの状態で廊下に散らばっていました。

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後ろから腕を掴まれて声を上げそうになり後ろを見るとM崎がニコニコしてました。そして提案してきたのです。「I垣だけ1人で行かせよう!俺らはロビーで待ってドッキリでしたー。って言って帰ろう!」

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勿論行きたくない僕は即了解しました。

I垣はその事に気づいていないようで1人でどんどん中に入っていきました。

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それから30分くらい経ったでしょうか、最初はヘラヘラ笑っていた僕らですがあまりに遅いので探しに行こうと思ったその瞬間向こうから

「うわぁぁぁああぁあぁ。」

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と悲鳴をあげて目の前を走っていくI垣が通り過ぎました。僕らは「あいつ一人で行かされたの根に持って俺らを驚かせようとしてんだなww」と言っているとI垣が通ってきた道から

ガシャン、ガシャ、バタンと器具が倒れる音がこちらに向かって近づいてきました。

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それに驚いた僕とM崎も急いで外に出て駅に向かうとI垣がパニックになっており近くのスーパーで水と海苔巻を買って渡しました。しばらくすると落ち着いて何があったか話してくれました。

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どうやらI垣は僕らが着いてきてると思い探索をしていたそうです。2階に上がりその回のフロアを見て周り別の階段から三階に上がったそうです。しばらくすると僕らだと思っていたそいつらが後ろでコソコソ話をしてるそうです。しばらくすると話し声が止みまた話をしだすそうです。

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何を言ってるかはその時点では分からなくてそのまま探索をつづけていたそうです。でも三階に着いた時に後ろのふたりの話が分かったそうです。

1人目(女)「はぁーまた来たよ。警告してるのに。どうする?」

2人目(女)「ここに来たいならそのままいてもらおうよ。しょうがないよね」

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ということをいっていたらしいです。僕らの中には女子がいないのでおかしいと思ったのでガラス越しにみたそうです。「二人ともいないな。なんで?」と思ってると手を引っ張られて連れ込まれそうになった。その後なんとか抜け出して逃げてきた。

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らしいです。

その後、後輩にその事を話すと

「本当に行きました?噂では男性の幽霊が出るって話ですよ。」

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高校を卒業後たまーに食事をしに行くとこの話になります。

I垣によると

「あの声どこかで聞いた事あると思ったら今の彼女の声にそっくりw」って言ってました。今はそこの精神病院は壊されて無くなっており母校の都市伝説になりつつあります。

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