短編2
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幽体離脱

●登場人物

藤田ニコル

ですよ。

○舞台

二人「どうもー!」

ですよ。「いきなりだけど、最近、怖い話が流行ってるらしいよ」

藤田ニコル「それなら私にも恐怖体験があります」

ですよ。「ほんと? よかったら聞かせて!」

藤田ニコル「地方の、あるホテルで泊まったときのこと」

ですよ。「ほうほう。なんか本格的」

藤田ニコル「幽体離脱したん、ですよ!」

ですよ。「最後のは余計や! えっ幽体離脱! それでそれで?」

藤田ニコル「そのとき私の部屋に誰だか知らない男が入って来ました」

ですよ。「ひょっとしてドッキリの寝起き? もしドッキリならカメラで撮影されていたということだから、世界初の幽体離脱時の映像ということで、それは怖いわ!」

藤田ニコル「そんなんじゃなくて、本当に知らない人。後で分かったんですが、何人もの人を殺していた凶悪犯でした」

ですよ。「えー! うわ怖!」

藤田ニコル「その男に首を絞められてしまいました」

ですよ。「嘘! そんなの初めて聞いた! ニュースでも見たことないし!」

藤田ニコル「もう本当にぐったりしちゃって。それを天井の方から見てました。一時間後に救急隊がやって来て、私の死亡が確認されたと……」

ですよ。「死亡が確認されたって、だったら今、俺は誰と話してんの? ──ひょっとして離脱した方?」

藤田ニコル「え?え?え? そういうこと? 畜生!」

ですよ。「今頃気付いても遅いわ! どうもありがとうございました!」

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肩コリ酷太郎さん。
今僕は霊体離脱中です。

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りこ-2さん。
孤猥を、ありがとう!

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