高校生のオヤジとおふくろ

長編11
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高校生のオヤジとおふくろ

楓が慌てて私の所へ来た

「パパ!!!大変!!!!巧兄ちゃんが食べられたよーー!!」

「え?なに?巧が食べられた?」

「うん・・・私ね・・トイレへ行こうとふと隣の兄ちゃんの部屋をのぞいたんだ・・・そしたらなんか黒い塊がね・・・巧兄ちゃんに覆いかぶさってて・・・食べられた」

「うそだろ・・・ちょっとまって・・・楓、一緒に兄ちゃんの部屋へ行こうか・・・」

「うん」

私は半信半疑で2階を上がり巧たちの部屋を見た

何も変わらずに巧や仁は寝てた

「え!・・・あれ・・・巧兄ちゃんが寝てる・・・・おかしいな・・・」

「楓・・・おそらくね・・・寝ぼけてたんだよ・・・なんか怖い夢でも見たんだろうね

もし・・・なにかあったらまずは兄ちゃんの部屋へ行くことだよ、いいね、楓」

「うん・・・おかしいな・・・ねぼけてたのかな・・・」

「さぁ、楓も寝ようね・・・葵の手を握って寝れば怖い夢は見ないよ」

「うん!!パパ、ごめんね・・・おやすみなさい」

びっくりした

しかし・・・本当に夢だったのかな・・・・

私は朝に昨日の夜の出来ことをF子に言ってみた

「え!・・・楓ちゃんが・・・・アニキ・・・もう私は昔ほどの能力がなくなってきてるのよ・・・でも何かしらの暗示かもしれないよ・・・アニキ・・・もう1度2階の部屋の隅々まで調べたほうがいいかも・・・これ・・・もしかしたら・・・和尚さんにも話をしたほうがいいかもよ」

「暗示か・・・あり得るな・・・暇なときに調べてみるよ・・・」

「うん・・・そうして・・・今でも餓鬼たちはあの子たちを絶対にあきらめていないはずだから」

部屋の入れ替えを真剣にしないといけない時期に入ったのかな・・・

無理だな・・・

部屋数が少ない

もう一部屋あれば子供たちを下の部屋に移せるのだが

私たち夫婦が2階へ行けばすんなりいくのだけどね

私は和尚様に楓の行動を話をした

「う・・ん・・・楓ちゃんが・・・楓ちゃんの能力はもうF子ちゃん以上だと思いますよ・・・これはおそらく未来予知じゃないですかのぉ・・・

近い将来・・・なにか起きるのでは?という暗示ですわい

新しい薬とお守りを送りますわい!!

これで・・・なんとか・・・防げれればいいのですけれど・・・・

また何かあったらすぐ連絡してくだされ」

未来予知・・・・

F子も同じ能力がかつてはあった

今はほぼ無いと言ってた

今日は珍しく、私、S君、F子、S子の4人で

駅前の料理店で昼食をすることになった

なかなかこの4人がほぼ揃うことは滅多にない

本当はオヤジも参加したかったらしいがおふくろの一言でオヤジはあっさりと除外された

オヤジの目的は無料メシを食べること

この4人についていけばおいしい物が食べれると思ってる

それをおふくろは察知したのだ

マジでやめてほしい

朝の10時ごろに家を出た

あちこち散歩しながら駅前を目指した

「おっちーー、4人で散歩するなんで本当に久しぶりなんだぞ」

「うん、中学生ごろまではほぼ毎日この4人で遊んでたのにね、アニキたち」

「だよな・・・今はそれぞれの時間帯がずれてるからな・・・」

「そうそう!子供たちがいると・・・なかなかね・・」

などとおしゃべりをしながら歩いた

ここの駅前は再開発の波でどんどんマンションやお店が作られていく

1年で大きく変わることもある

「おっちーー!!また新しいお店が建ってる!!!

駅前はすごいんだぞ」

「だよな・・・人の多いこと!!まるで東京にいる錯覚を覚えるよね、Sアニキ!!!」

「まぁ・・・確かにな・・・おしゃれなお店が多いからな・・・これなら東京に住まずにここで住んだほうがいいよな・・・」

「アニキ・・・いずれはね・・・ママの実家のあの広大な土地の一部を私たちのために新居を建てるとママが言ってたよ・・・」

「えええ・・・新居って・・・・ありがたいけど・・仕事はどうするんだよ?」

「う・・・ん・・・・まぁ・・・新居は今すぐじゃないから」

「そっか・・・・」

「パパ、私たちもママに言って新しい新居を建ててもらおうよ」

「あのさ・・・S子!!!それは無理だよ・・・俺たちの家はあそこだよ

あの家を守らなきゃ

後で話すからな、S子」

「うん・・・・」

午後11時過ぎになった

予約をしているお店へ入った

中国料理店

案内の人が来て座席まで案内をしてくれた

味は日本人に合うように調整されているが中身は本場の四川風だ

本当に美味しい

フルコースを食べ少し休憩をしてお店を出た

「美味しかったんだぞ!!!また行きたいんだぞ!!」

「おいおい・・・俺の給与じゃ無理だよ・・・・」

「たしかに・・・パパの給与じゃね・・・」

「子供たちを連れて食べたいけどな・・・現実は残酷だ」

「うん・・・パパ・・・当分は回転寿司だね・・・」

公園に入って休憩をした

公園の中も家族連れやアベックなど大勢の人がいた

「おっちーー、なんか人が多いんだよね・・・本当にここって私たちが住んでる街なの?

ここだけなんか洗練されてるって感じなんだぞ」

「確かにな・・・こりゃ東京と変わらないかも・・・・」

「子供のころはこんな姿になるとは思わないよね・・・・

「でもさ・・・一歩・・・奥に入ると田舎だよ・・このギャップ差がすごいよな」

「あはははは!!!確かに田舎だ!!俺たちの地区は完全に時間が止まってるんだよ」

「それは言えてるかも!!!そのうち・・・若い時のおやじやおふくろが現れたりして!!」

「冗談はよせ!あのリーゼント頭のオヤジとは会いたくはない」

「だよな・・・あんなすげぇ形相は会いたくはない」

などと冗談話をしていた

さてと休憩も終わり家へ帰ろう

駅前から少し歩いてると

前からなんかすごい頭をしたガクランが歩いてきた

遠目から見てもツッパリだ!

今時・・・こんな格好をしたやつがいるなんでね

「おいおい・・・前から歩いてくる奴!まさにツッパリじゃねーかよ」

「おっちーー、本当だ・・・今時もいるんだね、びっくりなんだぞ!!!」

「ううう・・・おいおい・・・・みんな目をしっかりと開けて奴を見てみろよ」

全員、歩いてくる奴を見た

「え・・・・まさか!!!」

「そのまさかだよ・・・・」

「おっちーー、まさかの・・・」

私たちは慌てて反対側へ移動した

リーゼント頭

ガクラン

まさに80年代

歩き方が挑発的

いかにもという歩きかた

私とS君は目を合わせないように早々に歩いた

しかし・・・S子とF子はそいつを見入ってしまった

私たち4人とそいつがすれちがうときにチラッとF子を見たような気がした

私とS君はとにかく目を合わせないようにさっさと歩いた

「パパ!」とF子がつぶやいてしまった

「おい!!!F子!!!」

そいつはこっちをみてギロリと睨みつけてきた

マジで怖ぇ~~~~

そいつは自分の髪をサラッと触って歩いて行ってしまった

「パパ!あの仕草は私に対する愛の証だよ!!やったーー」

とF子は大喜び

「おっちーー、かっこよかったぞ、ますますパパ(おやじ)にほれこんだぞ

パパよりすごくスタイルいいしイケメンだし・・・」

「そうそう、S子ちゃんの言う通り、パパに口説かれたら私ついていく!!!」

「おーーい!!!目を覚ませ!妹たちよ!!!」

「はっ!・・・・パパはママのものだ・・・」

「あまりのかっこよさ・・・・ママがほれ込むのはわかったような気がする」

「おいおい・・・現実を見ろよ」

遠くから「〇〇くぅーーん」と呼ぶ声がした

バス停にセーラー服の女子が立っていた

「え・・・今呼んだ名前はオヤジの名前だぞ」

「だね・・・アニキ・・・・」

「とうことは・・・あのバス停にいる女の子は!!」

「そうだよ、アニキ・・・ママだよ」

オヤジが笑顔でバス停まで走って行った

そして女子高生のおふくろの髪を触っていた

「え!!あそこまで・・・おやっさん・・・すげぇな・・・俺・・いまだにF子の髪を触ったことがないのに」

「え?マジかよ、S君!!!それって非常に問題だろ・・・」

「アニキ!!!この前、私の髪を触ったじゃん!!」

「あれ・・・おまえが振り向いたときに俺の顔にあたったから払いのけただけだぞ」

「そうだったの・・・」

「いまのうちに触らせてくれ!F子!!!」

「ダメ!!!みんながいるからダメ!!!髪を触っていいのはS子ちゃんとママとパパだけ!」

「あれ・・・俺が入ってないぞ!!」

「アニキは絶対にダメ!!!」

「なんでだよ?」

「不細工だから!!!」

「おっちーー、パパ、不細工だもんね!!!あははははは」

「Fはいいとして・・・なんで俺はダメなんだよ」

「だって・・・恥ずかしい!!!」

「おっちーー、アニキよ、少しは乙女心を読んだほうがいいんだぞ」

「乙女心!?・・・・ああはっはははは」

「なんで笑うのよ、Sアニキ!失礼しちゃうよね、S子ちゃん」

「そうそう・・・うちのアニキは・・・乙女心を知らなさすぎ」

「○○(オヤジの名前)く~~ん、駅前に新しい喫茶店ができたんだって、行こう!!」

「ママって・・・パパのことを君付けにしてたんだ・・・いまじゃ「おい」「あいつ」だよ・・・」

「あははははは!確かにな・・・しかし・・・おふくろさん、めちゃかわいいなぁ

この前の写真よりかわいすぎるだろ・・・おやっさんがいなかったら、俺、猛アタックするぜ!!」

「はい?アニキ!今何を言った?猛アタックだって・・・へぇ~~~、私はどうするのよ、アニキ!」

「しまった・・・口が滑ったな・・・・」

「だな・・・口は災いのもとだよ・・・・」

私たち4人は若いおやじとおふくろの後についていった

オヤジとおふくろは手をつなぎなにか話をしていた

「しかし・・・おふくろさん・・・大胆な・・・これはまさに不純異性交際だな」

おい、いつの時代のPTAだよ

「手を握って・・・おやっさん・・・うらやましいぜ・・・」

「アニキ!!何をブツブツ言ってるのさ」

「いや・・・別に・・・・」

「F子、手を握ろう」

「え・・・いやだ・・・はずかしい」

「もうっ!アニキ!!!」

S君、F子と手を握りながらおやじ・おふくろの後についていった

後ろで見ていた私とS子はポカーン

「おっちーー、パパ、アニキたち、大丈夫だろうか?」

「心配だな・・・」

おふくろとおやじはその新しい喫茶店に入って行った

私たちも当然入った

「あれ・・・あのマスターってどこかで会ったような気がするけど・・・」

「たしかに・・・あぁ!!商店街の喫茶店のあのマスターだよ」

「あ!確かにね・・・若ーーい、イケメンだよ、S子ちゃん」

「うん・・・イケメンだ・・・パパ、・・・・ブッ・・・」

「なんだよ、その「ブッ」は?」

「おっちーー、別に・・・気にしないで、パパ」

「あれ・・マスターの横でお仕事してる女の人って・・・娘さん?

でも時代が・・・・」

「奥さんだよ・・・あの美人のお姉さんそっくり!奥さん美人だ!!!」

「アニキ!!!なにをジッとみてるのよ、もう!」

「○○君は何を食べたいの?」

「俺はな!アイスコーヒーでいいぜ」

おやじとおふくろのイチャイチャ・・・・

なぜだが・・・泣けてきた

オヤジ・・・いまのうちだぞ・・・おふくろと別れろ・・・・

地獄が待ってるぞ

わたしは何を思ったのか・・・

フラフラとおやじとおふくろの前に出てしまった

「おい、○○(おやじの名前)!目を覚ませ!今のうちだぞ、別れろ」

「おい・・・F!!!おまえ・・・殺されるぞ!!!F!こっちへ来い」

「アニキ・・・南阿弥陀仏・・・・チーーン、合掌!」

「パパ・・・・私たちを残して・・・・」

「テメェーー!なんだよ、なに、いちゃもんつけてやがる!しばくぞ!!

「別れろ」だと、てめぇーー許さん!ぶっ殺す!」

「○○(おやじの名前)君、喧嘩はダメ!」

「だってよ、こいつ、なんなんだよ、テメェ、いつまでつったてやがる、どこかへいけよ」

私はロボットのような感じで席に戻った

オヤジはガンつけしていた

「バカだろ!F!喧嘩売って勝てるわけないだろ」

「そうだよ・・・アニキ・・・ママがいなかったら今頃・・・川の底だよ」

「パパ・・・大丈夫?」

「いや・・・いろいろとオヤジとおふくろを見てて・・・・

将来、おやじはおふくろの奴隷として一生を終えるんだと思うと涙が出てきてさ・・・

気づいたときには二人の前に出てた・・・」

「ぶっ!そりゃわかるけどさ・・・・あれでは喧嘩を売りに行ったもんだよ」

まだおやじは私たちを睨みつけていた

「パパ、相当怒ってるよ、アニキ・・・あんな怒ってる顔のパパ、初めて見た、怖いよ」

「すげぇ・・・形相・・・F!ここを出よう・・・」

「うん、出よう」

清算して店を出た

いつのまにやら・・・・喫茶店はなく・・・おしゃれな洋服屋になっていた

「あぁぁ・・・・命拾いをした・・・・おふくろ、ありがと!」

「F・・・おやっさんのあの顔・・・トラウマになりそうだよ」

「ごめん・・・・俺が余計なことをしてしまったな」

家に着いた

リビングでは子供たちとおふくろ・おやじがいた

おやじはソファで和尚様からの贈り物の酒を飲んでいた

「よぉ!おかえり!」

おやじが笑顔であいさつしてきた

これには4人さすがに背筋が凍った

高校生の時のガンつけオヤジの顔と

酒を飲んでいい気分のオヤジの顔

「おやっさん・・・デートの邪魔してごめん!

堪忍して」とS君は土下座してオヤジに謝っていた

「へ?デート?この俺が・・・何の話だよ、S君」

S君はおやじの耳元で今日あったことを話をした

「う・・・思い出せん・・・喫茶店ね・・・・」

私はオヤジの前に出て

「「おい、○○(おやじの名前)!目を覚ませ!今のうちだぞ、別れろ」」

と同じセリフを言った

「F!大丈夫か?・・・・・そのセリフ・・・聞き覚えがあるぞ

どこかの兄ちゃんがこの俺様に喧嘩を売ってきやがったんだ

マジで殺したろうと思ったぜ」

「ヒィーー、おやっさん、堪忍な!!!」

「うん?S君、どうした?」

「おやっさん・・・デートの邪魔をしたのは俺たちだよ、すまん」

「おまえらだったか・・・・どこかの兄ちゃんたちが俺たちの後をついてきてたんだ

・・・そっか・・そっか・・・おまえらか」

「もう過去だぜ!F!今更別れるわけにはいかんぞ」

「あぁぁ・・・・ごめんな、おやじ・・・」

「あ!じいちゃ、またパパをいじめてるぅ~~」

「パパをいじめたら、楓が許さないよ」

「いや、いじめてはいないぞ、楓ちゃん」

「だって・・・Sおじさんは座ってじいちゃに謝ってたし

パパは「ごめんな」と言ってるし・・・」

「楓、ありがとな、じいちゃとばあちゃのデートを邪魔したパパたちが悪いんだよ」

「じいちゃとばあちゃってデートしたことあるんだ、初耳~~~」

「過去のことだよ・・・・」

「ふーーん」

若い時のオヤジとおふくろ

本当に幸せそうだった

しかし・・・息子の私が言うのはなんだが・・・・

「大変な運命を背負うことになるよ」ともしまた過去へ行きあの二人がいたら

そう言っちゃいそうだな

今度こそ・・・川の底かな・・・

Concrete
コメント怖い
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@ユウジ
葵ちゃんのことですね
葵ちゃんはまだ5歳です
「わたし」を「あたち」としゃべっています
知恵遅れでも方言でもありません
癖と言われれば癖かもしれません

コメントありがとうございました

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