短編2
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心霊スポットにて

初投稿です。長文、駄文、ご容赦下さい。

私が家族旅行に行った時の事です。

目的地に向かう途中、群馬県のとある心霊スポットの前を通ることに。

実は私、結構恐がりで、その時も口では強がっていたものの、内心ではビビりまくってました。

段々心霊スポットに近付いていく車の中、恐怖を紛らわすためにやけにテンションを高めた私は、

「逆に見てみたいね!楽しみだな」

などと言いつつ、心の中で、

「すみません怒らないで下さい出ないで下さいお願いします」

と祈ってました。

しかし、強がりへの天罰か、祈りも虚しく私は見てしまいました。

心霊スポットの近くの山道。

その脇に密かに佇む物。

泥だらけの、薄汚れた、

下半身のみの人間。

声も出ません。

下半身オンリーの人間がすることと言えば、ジャイアンでも追い付けないスピードで走り回り、追いかけてくるぐらいしかない。

上半身に水を飲ませることも出来ない今、こんなボロい軽自動車すぐに追い付かれる。

頭に浮かぶのは走馬灯。今まで有難う、みんな。私はもう駄目で、

あれ?

追ってこない。

そもそも動いてない。

血も流れてない。

なんだ。

良く見たらあれ、道路工事中に道を塞いだりする、あの赤い棒を振り続けるメタボ気味のオッサン人形(ヘルメット着用)の下半身じゃん!

一気に気が抜けて、力無く笑うことしか出来ませんでした。

何だよ何だよ。とんだ幽霊だ。

そう思いながら、日帰り旅行を楽しみました。

「…でも、何だってあんな辺鄙な場所に?」

その後、帰り道。

人形の下半身は、影も形も無くなっていました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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