中編4
  • 表示切替
  • 使い方

ショートカットの女

スポーツ推薦をもらい、

大学進学で長崎から大阪に行きました。

初めての独り暮らし。

そのときに借りた家が

部活の監督の持ち物(中古で購入)で

初の独り暮らしにして、

一軒家を格安で貸してもらいました。

2、3ヶ月たって

大阪での暮らしも慣れてきた頃

彼女ができて、

初めて家に連れていきました。

その日は僕の家に彼女も泊まり

次の日一緒に大学に行きました。

授業を受け、部活動をして

アルバイトをして

深夜一時くらいに家に帰りました。

お風呂から上がり

髪を乾かしてるときに

なにか違和感を感じました。

その家は2階建てで

お風呂は一階にあります。

2階からなにか気配を感じるのです。

物音がするとか

足音がするとか

そういうことではなく

「なにかいる」という漠然とした奇妙な感覚…

不思議に思いながらも

怖さもあり、考えることをやめ

一階のリビングで

テレビの音量を大きくして見ていました

そのままソファで寝てしまい

起きると深夜の4時

テレビを消して

2階の寝室に向かいました

そのときには

違和感を感じたことすら忘れていました

階段を登り

寝室のドアをあけ

なかに入ったとき

部屋のすみに

横目で人の気配を感じ

ビックリしてその方向を向きました

しかしだれもいません

「気のせいか」とおもいましたが

一度感じた違和感をおもいだし、

怖くなって、その日は近くのおなじ部活の先輩の家に泊まりに行きました。

その次の日

もう一日泊まらせてくれと先輩にお願いしましたが

用事があると断られ

仕方なくわが家へ…

この日はバイトがなかったので

20時には家につきました

ごはんをたべて

風呂に入り

今日早めに寝ようと

寝室は怖いので

リビングに布団を敷いて

21時には布団に入りました。

電気もてれびもつけたままにして寝ました

すると夜中に急な金縛り

クビを絞められたような息苦しさ

全く動けないが目は開けれました

顔は動かず

目だけで部屋をみまわすと

ショートカットの女の人が足元にたっていました

おき上がろうと

力を込めて

叫びながら

なんとか起き上がりました

するとその女はおらず

しかも

リビングで寝ていたのに寝室に移動していました

移動した記憶もまったくなく

とてつもなく怖くなり

バッグに適当に服など荷物をつめて

家を飛び出し

近くの先輩の家に行きました。

深夜の3時を過ぎていたので先輩がいるか不安でしたが

たまたま玄関で先輩と会いました

先輩は友達とのみにいった帰りだったらしく

とりあえずなかにいれてもらいました

事情を説明し

しばらく泊めてもらえることになりました。

この恐怖体験を

先輩に詳しく話すと

「友達にみえるひとおるから話してみたら」といわれ

次の日に先輩に連絡をとってもらい

直接会うことになりました。

その人は女性でおなじ大学の学生でした

正直、その人は同年代ですし

見える人とか言われても

自分が体験したものはともかく

人が言うのは

どうも嘘臭く感じていました。

先輩の家で僕と先輩二人で待っていると

その人がきました

今回起きた話をしようとすると

「髪のの短い女の霊やろ。とりつかれてるわ」と急に話しかけられました。

幽霊を見たとは話しましたが

ショートカットの女の幽霊をみたとは話してなかったので驚きました。

先輩に「説明したんですか?」と確認すると

「幽霊見たとしかいってへん」と驚きながら言っていました。

僕自身

大阪に来たばかりで

なかなか友達もできず

仲良くしてもらってるのは

おなじ部活の

この先輩くらいです。

内容ををしっているのも先輩だけ

ショートカットの女の霊と言い当てられた時点で

すっかり信用して

ことの経緯を事細かに話しました

その人が言うには

この女の霊は

前の住人で、旦那さんの浮気が原因で家を出て、

車で実家に帰る途中に

交通事故で亡くなってしまったらしく

浮気をした旦那さんに対する恨みを抱いたまま

成仏できずにこの家に戻ってきていたらしいです。

旦那さんは家を売りましたが

霊だけ家に残ってしまっていたらしいです。

そして僕が住みはじめて

彼女を連れていった日に

だんなさんが別の女を連れてきたことと

リンクして

僕にとりついたようでした。

この話を聞いて

そのままの足で

神社でお祓いをしてもらいました。

お祓いがおわり

彼女にも電話でこの話をしました

すると、

「私も泊まった次の日、金縛りにあって首閉められて目を開けたらショートカットの女の人やった…」というのです

鳥肌がたつほど驚いて

お祓いを勧め

次の日にお祓いをしてもらったそうです。

そのつぎの週には引っ越しをして

これでひと安心と思ってましたが

一週間後、彼女から急に別れを告げられました。

僕はお祓いをした日から

なにも起こらなくなったのですが

彼女は怪奇現象がおさまっていないらしく

僕が相談した人と、おなじ人に相談をしたらしいです。

「別れるしかない。それしかその霊は納得しない」

と言われたらしいです

泣きながら気が狂ったように話をされたので

仕方なくその彼女とは別れましたが

一ヶ月後、その子は大学をやめました

電話でどうしたの?ときくと

「おまえのせいだ」といわれ電話を切られ、

音信不通になりました。

この出来事以降10年間

何度彼女ができても

3ヶ月以上続きません。

僕と付き合うと

彼女に怪奇現象が起こるようになってしまいました

nextpage

Concrete
コメント怖い
1
6
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ
表示
ネタバレ注意
返信