短編2
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泥棒?その2

「泥棒?」の1年後の話です。

おれが中3で、同じく夏の夜でした。

おれの家の状況を書くのが面倒なので、前回の書き込みをそのままコピペしておきます。

―――――

その時おれはA県のド田舎の山奥に住んでました。山奥といっても、とりあえず民家はマバラですがありました。ただ近くの民家はどこも100メートル以上離れていて、回覧板を届けるのにも歩いていくにはちょっと遠いなというくらいの距離にありました。

おれの住んでるところは3軒が並んでる集合住宅みたいな長屋で、かなり古い建物でした。おれの家はその真ん中で、隣はおばあさんが一人暮らしで住んでいた。もう片方の隣は空き家でした。

家の間取りは3DKでした。4人家族で、父と母は一番手前の部屋。兄貴は一番奥の部屋、おれはその中間で、リビングと兄貴の部屋の間に挟まれてる仏壇のある部屋で寝ていました。

どの部屋も6畳だったのですが、昔の家なので1畳あたりが大きく、今なら8畳くらいの大きさはあったかと思います。

おれの寝ている部屋の間取りは、南側に窓と仏壇があり、西側は洋服ダンスがずらっと並び、東側は兄貴の部屋との出入り口、北側はリビングとの出入り口と小さなタンスが置いてありました。

おれはいつも西側のタンスに布団を引っ付ける形で、北枕で寝ていました。

―――――

ガサガサという音で目が覚めました。今回も音に気づいただけで、目も閉じていました。

前回よりも音はかなり大きく、今度はタンス方向ではなく、仏壇のほうから聞こえます。

ガサガサ・カリカリと段々激しくなっているようでした。

前回怖い思いをしていたので、いろいろ想像してしまいました。

仏壇から何かが出てこようとしてる?それとも表から壁をガリガリやってるのか?

――ちなみに南側の窓の外には畑みたいなものがあったのですが、手入れしてないので腰より高いくらいの雑草が生えまくり状態になっており、その上街頭もないので真っ暗闇。こんなところに普通の人は入ってきません――

見るのも怖くてブルブル震えていると、そのうち音が止まったと思ったら「ブーーーーン」という音に変わりました。

なんだ?と思っていると、おれの頭に何かがとまりました。ハエや蛾などのような小さなものではない。小鳥?と思えるくらい重量感のあるものでした。

さすがに寝てられず飛び起きて電気をつけると・・・

カブトムシでした。朝に山で2匹捕まえて虫かごに入れて、仏壇の上に置いたのです。

それがたまたま口が開いてカブトムシが逃げ出したのでした。

怒りと恥ずかしさで、そのカブトムシを窓から放り投げました。

虫を捕まえたら虫かごに入れっぱなしはやめましょう。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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