短編2
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『小窓』

ある男の子のおはなし。

さとる君のおうちはボロいです。僕とさとる君のおうちは隣どおしですっごく隣接してて30㎝しか幅がありません。 さとる君のトイレの小窓と僕のおうちの小窓は向かい合わせになっています。

僕はさとる君が大好きだしさとる君もきっと僕の事が大好きだと思います。僕はトイレに行くと必ず小窓を開けます。さとる君もいつも開けているからです。毎日です。そしていつも目が合います。ニコニコ笑顔のさとる君。僕も笑顔で返します。

けれども小窓は必ずトイレを出る時は閉めてから出ないとママに怒られます。

ママは恐いです。

さとる君とお話したらダメと言います。

だから僕はコッソリ開けて出るときはちゃんと閉めます。

だけどある日僕は忘れてしまいました。小窓を閉めてから出るのを。

その後にママがトイレに入りました。凄い悲鳴が聞こえます。ママがギャーギャー叫んでいます。そしてすぐに怒鳴り声が聞こえてきます。

「まこと!閉めなさいって言ったでしょ!まだ開けて隠れてお話してたの!?お話したらダメって言ったでしょ!!」

そうやって怒るとママは誰かに電話して困った感じでお話してます。ママは今度窓を開けてさとる君とお話ししたらもう僕と口をきかないからと言います。

僕は困りました。

大好きなさとる君。

大好きだけどさよならだね。

最後にさよならを言いにトイレに行きました。

小窓を開けたらさとる君はやっぱり僕を見てニコニコしてます。

「あのね。僕さとる君好きだけどママも好きで嫌われたくないからさとる君とはもうお話できないの。もう窓を開けたらダメなんだ。ゴメンね。バイバイ」

するとさとる君。

ニコニコしなくなった。

物凄く恐い顔をしている。

目が釣り上がってふぅ・・!ふぅ・・!と息をしてます。

恐くなって大きな声でママを呼びました。

ママは血相を変えて飛んできました。すると一発ビンタをされました。小窓を閉めて鍵をかって戸を閉めました。

ママは言いました。

「あのおじさんとお話したらダメって何回言えばわかるの!!頭がおかしいのよ!!」

さとる君と僕のおうちは隣どおし。隣接していて30㎝。トイレの小窓は向かい合わせ。

がしゃーん。

さとる君が入ってきた。

怖い話投稿:ホラーテラー 葩さん  

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